(英文 音声 mp3)
国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第17回締約国会議(COP17)が、今週、南アフリカのダーバンで始まる。が、コデニ・シンバの悲劇的な死を防ぐには遅すぎた。この17歳の少女は、国連会議開幕の前の晩にダーバンで亡くなった10人のうちの1人だ。住民350万人の海辺の町を激しい雨が襲い、洪水で家屋700軒が壊滅した。
シンバが眠っていたすぐ横でコンクリートの壁が崩れ落ちた。ある女性は手足をばたつかせてもがく1歳の赤ん坊を救おうとした。赤ん坊の両親は家の下敷きだった。努力は実を結ばず、赤ん坊は両親ともども息を引き取った。この事件が起きた時、2万人を超える政治家、官僚、ジャーナリスト、科学者、活動家が京都議定書の最後のチャンスかもしれない会議へと向かっていた。