新しいデモ規正法案が浮上 民衆革命が打倒したものより厳しい権威主義的統制に直面するエジプト
2013/11/13(Wed)
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エジプトでは、当局による礼状なし逮捕や家宅捜査を可能にしてきた、3ヶ月に渡る非常事態宣言と夜間外出禁止令の解除が発表されました。しかし、エジプトの人権活動家たちは、この国の暫定政府が、抗議行動を組織する権利を厳しく取り締まる極めて厳しいデモ規正法を、今にも制定するのではないかと恐れています。今回の非常事態法と外出禁止令は、エジプトで初めて民主的に選出されたモハメド・モルシ前大統領を支持するデモを弾圧する際に発動されました。その統治に反対するデモが広がり、その後7月に軍によって倒されたモルシ前大統領は、2012年に大統領官邸の外で行われた抗議者の殺害を扇動した容疑で現在裁判にかけられています。ところが、モルシの失脚後に起きた何百人ものモルシ支持者の殺害については誰も罪に問われていません。カイロを拠点とする独立系ジャーナリストでデモクラシーナウ!の特派員でもあるシャリフ・アブドゥル・クドゥースは次のように述べます。「エジプト軍部とムスリム同胞団はエジプトの国政の2大勢力として振舞っています。どちらも家父長制、秘密主義、うそつきといった特徴を備えていて、お互いの権力闘争の中でエジプトの社会基盤をめちゃくちゃにしてしまったのです。」