フィリピンの学者ウォルデン・ベローが語る ウクライナ紛争にかかわる米国の動機にグローバルサウスが疑惑を抱く理由

2022/3/2(Wed)
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【2022/03/02/4】ウクライナ危機に対するグローバルサウスの反応について、著名なフィリピンの学者で活動家のウォルデン・ベローに聞きました。世界の指導者の多くは、この危機に際して積極的な役割を担うことを避けたがっています。明瞭に国益につながるわけではないし、ロシアへの反発を利用しようと米国が侵略を挑発したのではと疑っているためです。ソ連が崩壊して以来ずっと「それに乗じてEUと米国が積極的にNATO(北大西洋条約機構)を東方に拡大し、ロシアと国境を接する国々まで取り込もうとしていることを、グローバルサウスはよく承知しています」とベローは言います。また、米国が台湾をめぐって中国との緊張を高めようとすることも懸念されます。「中国は今のところ、これまで築いてきた平和的経済外交という立派な評判を損ないかねない軍事対立には、いっさい関心がないのです」

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