メキシコはイスラエルの民間スパイウェア「ペガサス」を使って大統領の家族や殺害されたジャーナリストを監視していた

2021/7/20(Tue)
記事番号: 
2

【2021/07/20/2】イスラエルのサイバー監視会社NSOグループを調査する報道機関などの国際協力プロジェクト(ペガサス・プロジェクト)によれば、メキシコは同社に監視を依頼する国の中で最も多くの電話番号を提出しています。2017年にゲレロで暗殺されたメキシコ人ジャーナリスト、セシリオ・ピネダ・ビルト(Cecilio Pineda Birto)の携帯番号が、暗殺の数週間前にNSOグループのメキシコの顧客によって監視対象の候補に選ばれていたことがわかったとガーディアン紙が報じています。同紙の上級記者ニナ・ラクハニによると、メキシコはNSOグループの最初のクライアントであり、同国の政府当局には「惨憺たる人権侵害」の綿々とした履歴があります。メキシコの「ペガサス」利用は、この技術が犯罪の追跡だけに使われているのではないことを証明しているとラクハニは指摘します。「メキシコでは善と悪の境界線が曖昧なのです」と彼女は言います。

共有します