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2019年8月30日(金)

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  • トランプ政権は27日、「医療のための特別延期措置」を廃止したと報道されています。この措置は、重篤な健康問題を抱える移民に対し、欠かせない治療を受けるためビザの期限終了後 2年までの米国滞在を認めるものでした。米政府はその翌日の28日、海外赴任中に生まれた米軍関係者や米政府職員の子供たちの一部はもはや自動的に米国市民権を与えられるわけではないと発表しました。この政策変更の数日前、司法省は最高裁判所に対して、米国での難民申請をほぼすべての入国者に禁止するトランプ政権の政策を実行に移すことを許可するよう求めていました。こうした締め付けが強化されるなか、アリゾナの砂漠の辺境地帯では連邦政府によって保護された土地に国境壁の建設が開始され、多くの移民家族が、1年以上前に廃止されたはずのトランプの「ゼロ・トレランス」(慈悲無用)政策によって今も引き裂かれたままです。アメリカ自由人権協会の「移民の権利プロジェクト」の副主任リー・ゲラーントから詳しく聞きます。

  • 7年近く前、16歳のホセ・アントニオ・エレナ・ロドリゲスが、メキシコのノガレスでアメリカ国境警備隊のロニー・スワーツによって殺されました。スワーツが発砲したのは国境のアメリカ側からです。少年は武器を持っておらず、自宅からわずか数ブロックしか離れていない歩道で、うつ伏せに倒れて死亡しました。国境警備隊は長年にわたり、殺傷兵器の不適切あるいは不必要な使用についての告発にまみれていますが、その中には、メキシコ領内の少なくとも6人の人物を国境のこちら側から殺した事件が含まれています。ほとんどの事件は捜査されておらず、国境警備隊が暴力行使のかどで訴追されることもめったにありません。司法手続きは5年近く遅れましたが、ホセ・アントニオの母アラセリ・ロドリゲスと祖母タイデ・エレナは2017年、スワーツを第2級殺人で裁判の場に引き出しました。しかしツーソン市の陪審は彼を無罪放免し、殺人罪については審議不能でした。私たちデモクラシー・ナウは、国境地帯へ赴いた際に、ホセ・アントニオが銃で殺された現場で彼の母、祖母を含め家族から話を聞きました。「彼は殺されましたが法の裁きはありません。彼は殺されましたが世の中は変わりません。彼は殺されましたが、国境警備隊員ロニー・スワーツはずっと自由です」。

  • 米国最高裁はこの秋、2010年に米国の国境警備隊によって殺された15歳のメキシコ人少年セルジオ・ヘルナンデス・ゲレカの両親が、この国境警備隊員を米国の連邦裁判所に提訴することができるかどうかについて決定を下します。国境警備隊員ジーザス・メサ・ジュニアはエルパソ=フアレス国境で国境の向こう側に発砲し、ヘルナンデス・ゲレカの頭部を撃ってから10年近くが経ちました。この裁判の中心問題は、メキシコ人がメキシコ領内でアメリカ国境警備隊員に殺された場合、合衆国憲法による保護は適用されるのか、被害者の家族は民事訴訟を起こすことができるのか、という点にあります。もし連邦最高裁がヘルナンデス・ゲレカの家族の主張を認めれば、他の国境越しの殺人事件にも影響を与えることになるでしょう。その中には、2012年に米国の国境警備隊員ロニー・スワーツによって国境をまたいだメキシコ側で射殺された16歳のホセ・アントニオ・エレナ・ロドリゲスの事件も含まれます。アメリカ自由人権協会の「移民の権利プロジェクト」の副主任リー・ゲラーントから詳しく聞きます。彼は、ホセ・アントニオ・エレナ・ロドリゲスの家族による民事訴訟の弁護人をつとめています。

  • アメリカ国境警備隊は2003年以来97人を殺害しており、その中にはメキシコ領土内で殺された少なくとも6人のメキシコ人も含まれています。デモクラシー・ナウは今月初め、こうした殺人の一つを取材するためアリゾナの国境地帯に出かけました。2012年に国境警備隊員によって銃で殺されたホセ・アントニオ・エレナ・ロドリゲスの死についての取材です。私たちは「国境警備隊犠牲者ネットワーク」(Border Patrol Victims Network)のリチャード・ボレンとアリゾナ州ノガレスの殺人現場で会いました。ロニー・スワーツが国境の壁越しにホセ・アントニオを撃ち、死に至らしめた正にその現場です。ここでリチャード・ボレンはホセ・アントニオなど犠牲者の顔を描いた横断幕を掲げ、彼らの事件について語りました。

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