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2015年11月23日(月)

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  • 最高レベルの警戒態勢が敷かれているベルギーの首都ブリュッセルでは、市民生活の封鎖状態が続いています。市民は窓際に近寄らないように勧告され、警察と兵士が130人の死者を出した10日前のパリ攻撃の容疑者を捜索する間、学校は休校となっています。一晩の捜査で16人が逮捕されました。銃や爆弾は見つかっていません。パリ攻撃の主犯格とされ、事件後ブリュッセルに車で逃走したサラ・アブデスラム容疑者の行方は依然として不明です。一方、ベルギーのシャルル・ミシェル首相は、ベルギーが「深刻で差し迫った」攻撃の危機にさらされているとし、最高度警戒レベルを継続すると述べました。ベルギー生まれの人権活動家でヒューマン・ライツ・ウォッチの緊急事態担当ディレクター、ピーター・ブカート氏と話します。氏はこの数カ月間、主にシリア、アフガニスタン、イラクからヨーロッパに到着した難民と話してきました。 ブカート氏は多くの移民が住むヨーロッパの都市部を「冷遇されてきたゲットー」と呼び、それについて考察しています。パリ攻撃の容疑者達が住んでいたベルギーの郊外モーレンビーク地区もここに含まれます。ブカート氏は、「ヨーロッパは、無視されてきたムスリム・コミュニティにもっと関心を払い、彼らのニーズに応えるべきです。若者が教育を受け、仕事が持てるようにするべきです。現に、パリ襲撃の容疑者の大半はフランスの市民であり、ずっとフランスで暮らしてきたのです。何人かはモーレンビークに住んでいました」と話します。また、ブリュッセルは何十年もの間、違法武器取引の中心地だったと話します。

  • パリ襲撃事件で130人が犠牲となる一方、米国では銃暴力による死者が一日平均100人に上り、多くの人々が「今日も米国ではパリと同じことが起きるのか」と問いかけています。連邦法による銃規制の強化を提唱している市長と話します。ラス・バラカ氏が市長を務めるニュージャージー州ニューアークでは、住民の4人に1人が貧困とされ、学校は州の管理下に置かれ、殺人発生率では国内でトップのひとつとなっています。「私が市長を務めるニューアークや他の都市では、銃へのアクセスがあるため、発砲事件は増加の一途をたどっています」とバラカ氏は言います。「幸いなことにニュージャージーには厳しい銃規制法があります。しかし不運なことに、I-78 や I-95のフリーウェイを通じて州の南部から銃が流入し、それが14、15歳の子供の手に渡るのです。彼らが言い争いの解決に銃を使い、殺人や地域の混乱を招いています。一部の地域だけではなく、全州と全都市に影響を及ぼす全国共通の銃規制法が必要です」。

  • ニュージャージー州ニューアーク市の教育制度は長年、高い中途退学率や低学力に苦しみ、市内の学校は20年前から州の管理下に置かれてきました。共和党選出のニュージャージー州知事クリス・クリスティ氏、民主党選出のコーリー・ブッカー前ニューアーク市長、フェイスブック創設者のマーク・ザッカーバーグ氏は2010年、ニューアーク市の教育改革に共同で取り組みました。しかし、全米教育改革のモデルとして計画を宣言したものの、数百万ドルに上る資金は学校ではなく、外部のコンサルタントに流れました。コンサルタントの多くは白人で、ニューアークの大多数を占める黒人コミュニティとの関係はありませんでした。「資金の多くがコンサルタントに行きました。教員の研修、現場の教員や教室によりよい資源を与えること、子どもたちの機会を増やすことには回りませんでした。これまで多くの反対や議論が起きてきましたが、私が市長になって担当者が新しくなりました。私たちは残ったお金の使い方について話し合いを始めました。子供達の利益になるよう使いたいと思います」とバラカ市長は言います。

  • 2014年5月にニュージャージー州ニューアークの市長に選出されたラス・バラカ氏は、世界的な活動家で詩人のアミリ・バラカ氏の息子として、父同様に急進的な政策を携えて就任しました。就任式でバラカ氏は「我々には自分の町を一番に考える市長が必要だ。なぜ自分が市長になれたか忘れない市長が必要だ。急進的な市長が必要だ」と述べました。また都市に投資する「都市型のマーシャル計画」を提唱し、「私の家族は代々、ニューアークで100年近く暮らしてきました。しかし職業訓練、雇用の開発、道路、橋、ハイウェイ、病院、学校など都市基盤の再開発、雇用の確保やきちんとした教育は彼らには提供されませんでした。アメリカの前進と民主主義のためにはこれらすべてが必要です」と言います。

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