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2013年11月26日(火)

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  • 米国で例年最大の買い物日となる感謝祭の翌日、「ブラックフライデー」が目前ですが、ウォルマート社の従業員と運動家たちは、従業員数で全米最大の同社に対し、その当日に行う新たなデモとストライキを計画しています。このブラックフライデーの抗議行動は、高まるウォルマート社への注目とちょうど重なりました。11月第3週、同社のオハイオ州の支店で、従業員たちが書いた張り紙がインターネットで紹介され、大きなニュースとなりました。机に貼られたこの張り紙には、「困窮している従業員が感謝祭のディナーを楽しめるよう、ここに食料を寄付してください」と書かれていました。ウォルマート社は、この食料寄付集めは、同社が従業員を支援しようとしている証拠だと述べています。しかし、これはウォルマートが従業員に支払っている低賃金の表れだと批判する向きもあります。また同じ11月第3週に、全米労働関係委員会が、ウォルマートは労働者のストライキ権に違反したという裁定をくだしました。新しい報告書「もっと高い賃金は可能:こうすればウォルマートは、客にまったく負担をかけずに従業員に投資できる」( "A Higher Wage is Possible: How Wal-Mart Can Invest in Its Workforce Without Costing Customers a Dime.")を共同執筆したシンクタンク、デモスの政策アナリスト、キャサリン・ルーチリンに話を聞きます。2012年のブラックフライデイのストライキで解雇されたウォルマートの元従業員、バーバラ・コリンズにも話を聞きます。コリンズは、ウォルマート本社の所在地であるアーカンソー州ベントンビルから番組に参加します。ベントンビルでは、解雇された8人の元従業員が、全米労働関係委員会による解雇は不当だったという裁定を受けて、復職を要求して22日から抗議行動を行っていますが、コリンズもそのグループの一人です。

  • 10年以上にわたりビリー牧師は、「買い物をやめろ教会」(Church of Stop Shopping)と共に、娯楽のための消費、そして最近では気候災害に抗する熱心な伝道活動を行ってきました。例年のブラックフライデーに、ニューヨーク市のメイシーズ百貨店で、押し合いへし合いする買い物客に向けて挨拶する彼らの姿がよく見受けられます。でも2013年のブラックフライデーはそうはいかないかもしれません。ビリー牧師は9月に、マンハッタンのJPモルガン・チェース銀行で、同銀行の環境に関する記録と中米でのオレンジヒキガエルの絶滅に焦点を当てた15分間のミュージカル仕立ての抗議を行ったからです。彼は現在、第2級軽騒乱罪、第3級威力業務妨害罪、不届け集会、2件の治安紊乱行為で禁錮1年の実刑に処される可能性に直面しています。にも関わらず、彼と「買い物やめろ教会」のメンバーたちは、12月22日まで毎日曜日、ニューヨーク市でパフォーマンスを行っています。ビリー牧師は、ドキュメンタリー映画と同名の書籍、What Would Jesus Buy? (『イエスは何を買うだろう』)の主役でもあります。

  • アドルフ・アイヒマンは、ゲシュタポのユダヤ人課課長として、ナチス占領下の東欧全域で数百万人のユダヤ人を絶滅収容所に移送することになる輸送システムを編成しました。アイヒマンは、ヨーロッパのナチス支配地域のユダヤ人を絶滅させる「ユダヤ人問題の最終解決」を命じる書簡の起草に力を貸しました。戦後、アイヒマンはアルゼンチンに逃亡し、偽名で暮らしていましたが、1960年5月11日にイスラエルの諜報機関モサドにより誘拐され、飛行機でイスラエルに移送、1961年4月にエルサレムで裁判にかけられました。有罪判決後、彼は1962年に絞首刑に処せられました。この裁判をレポートしていた作家の一人が、ドイツ系ユダヤ人哲学者で政治理論家、『全体主義の起源』や『人間の条件』などの著者ハンナ・アーレントでした。ニューヨーカー誌に掲載されたアーレントによるアイヒマン裁判の報告は、激しい物議をかもしました。アーレントは、アイヒマンが怪物ではなく、邪悪ではあるものの「恐ろしいまでに、じつに普通の人間」だったことに衝撃を受けたことを語っています。それ以上に問題とされたのは、ナチスが任命する「ユダヤ人評議会」(Judenrat)の第三帝国への協力を通じて、ユダヤ人自らが自分たちの絶滅に手を貸していたというアーレントの主張でした。アーレントによるアイヒマン裁判の取材については、2013年の映画『ハンナ・アーレント』で取り上げられています。映画の一部を紹介し、主演のバルバラ・スコヴァに話を聞きます。彼女はこの役でドイツのアカデミー賞にあたる「ローラ賞」で主演女優賞を受賞しました。また、監督のマルガレーテ・フォン・トロッタも番組に参加します。 彼女はドイツ映画界を代表する監督の一人で、40年間にわたるキャリアで数々の賞を受賞しています。

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