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2013年11月20日(水)

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  • ポーランドのワルシャワで開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)で、先進国と第三世界とが対立する主要な討論のさなかに133カ国の開発途上国が退場しました。会議では、歴史的に最大規模の温室ガスを排出し続けてきた国々が異常気象をひきおこし、温室ガス排出量が少ない国にもたらした損害に対し、いかにして経済的責任を取るべきかが問われています。米国、オーストラリア、カナダなどの先進工業諸国は、「損失と被害」と呼ばれるこの問題を2015年にパリで開催される気候会議後まで先延ばしにしようとしています。「先進諸国は、温室ガス排出削減の努力を考慮に入れようとしないばかりか、自分たちの無策がほかの多くの人たちの生命に押しつける代価を支払う気はないと堂々と口にしている。実に無礼で、政治的な対処は困難です。」と退場したG77(77カ国)+中国グループの一員である、ベネズエラの気候変動交渉担当者クラウディア・サレルノは言います。「私たちは、先進諸国が自分たちの行動に責任が取る覚悟ができていない地点に向かっているのですが、今回、さらにひどいことに、彼らははっきり責任を取りたくないと言うのです。」サレルノは2009年にコペンハーゲンでの国連気候サミットで、発言を聞いてもらいたい一心で机を強く叩き出血したことで脚光を浴びました。彼女の祖国ベネズエラは、2014年に隣国ペルーで開催予定の国連気候会議に先だって、閣僚会議を主催し市民社会の声に進んで耳を貸そうとしています。

  • 記者会見の席上でデモクラシー・ナウ!のエイミー・グッドマンは、世界保健機関(WHO)がタバコ規制の会議からタバコ企業のロビイストたちをを閉め出したことを例にあげ、国連事務総長の潘基文(バン・ギムン)に国連気候会議で化石燃料企業のロビー活動を禁止する意向はないのかと質問しました。バン事務総長は、「低炭素の未来への移行には、現在温室効果ガスを高度に排出している企業も含め、あらゆる領域の産業や団体が取り組む必要がある」と答えました。グッドマンは気候変動枠組条約事務局長のクリスティアナ・フィゲレスにも、企業ロビーストたちの影響力について抗議して入場バッジを剥奪された3人の若者活動家たちは今年の気候サミットへの再入場を許可されるのか、質問しました。

  • 国連気候会議サミットに出席した代表たちは、2020年までに年間一千億ドルの気候変動助成金を供給するという目標をいかにして達成するか、論議を展開しています。ところが、批評家たちによると、先進国は、発展途上国の地球温暖化適応への支援金の5倍以上もの金額を、化石燃料産業への助成金に使っています。ワルシャワで行われている気候会議の内部でこの問題を提起しているアクティビストに話を聞きます。「化石燃料助成金に押され続けの気候資金」("Fossil Fuel Subsidies Continue to Overshadow Climate Finance")という報告書を発表したばかりの、「オイルチェンジインターナショナル(Oil Change International)」の代表、スティーブン・クレッツマンもその一人です。

  • 台風30号(HAIYAN)の後、フィリピンでは大量の死者を出した被災地で、生存者を探す救援活動が続いています。フィリピン気候交渉代表のメアリーアン・ルシル・セリングは、20日ワルシャワでの国連気候会議で、各国代表たちに向けて感動的な演説を行い、「この会議に参加するたびに、私は、これから誰が生き延び、誰が死ぬことになるか、交渉している気がします」と述べました。

  • ロシアの裁判所は、「北極の30人(Arctic 30)」のうち、さらに9人の保釈を許可しました。28人の活動家と2人のジャーナリストからなる「30人」は、北極でのロシアの石油掘削に反対してグリーンピースが行った抗議行動で、2ヶ月間拘留されてきました。グリーンピースインターナショナル事務局長のクミ・ナイドゥは「北極での石油掘削に平和的な抗議行動を行った30人の仲間がロシアの刑務所で最高7年間の服役に直面し、フーリガンとして非難されています。はっきり言います。本当のフーリガンは、余儀なくされている変化を受け入れようとしない化石燃料産業のCEOやリーダーたちです」。「北極の30人」は、「不良行為(hooliganism)」の刑で最長7年の刑を宣告されるおそれがあります。現時点では、17人に保釈が許可されました。

  • バングラデシュ生まれで「国際環境開発研究所」の科学者、サリームル・ハクが、ワルシャワ地球温暖サミットの主要課題は何かを語ります。温室ガス排出削減に関する討議が2015年まで繰り延べになっているため、今年の会議では貧困国は地球温暖化によって既に引き起こされた「損失と被害」に対処する資金の要求に論議の的をしぼっています。この問題が行き詰まったため、20日には、133ヵ国の発展途上国と中国が議場から退席する事態になりました。「ワルシャワでおこりうる唯一現実的な決定は、『損失と被害』に対する新しいメカニズムを持てるか否かです。我々は、地球温暖化の緩和と適応に失敗し、その必然的な結果を負っているのです」とハクは語ります。

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