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2013年11月8日(金)

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  • 11月5 日に行われた市長選挙はニューヨーク市政の目が変わったことを示しているようです。有権者は改革路線を繰り返し強調した市長を選出しました。同市の市政監督官ビ ル・デブラシオが共和党のジョー・ロータに大勝し、引退する億万長者のマイク・ブルームバーグ市長の後を継ぐことになりました。デブラシオは20年ぶりの民主党の市長です。選挙戦でデプラシオ陣営が繰り返したメッセージは、「二都物語」の問題と、異論の多いNY市警の 「ストップ&フリスク」(路上での不審尋問と身体検索)政策への異論でした。次期市長デブラシオは「働く家族党」(Working Families Party)の協力で当選しました。労働組合がバックについた独立系の政治連合体で、社会的・政治的な不平等の縮小をめざしています。この党の草の根の組織活動はニューヨークに限りません。最近ではオレゴン州で学生ローン危機に取り組む画期的な法案で勝利し、コネチカット州ブリッジポートでは企業教育改革提の案政に反対し、ニュージャージー州ジャージーシティでは病欠日の有給化に勝利しました。ニュージャージー州ではまた、最低賃金を時給8.25 ドルへとを1ドル引き上げるとともに、毎年自動的に生活費の上昇分を給与に上乗せする州憲法の修正を住民投票で勝ち取りました。「私たちはオキュパイ運動の作った世界に住み始めているんです」と働く家族党の事務局長ダン・カンターは言います。「私たちは、不平等の問題を可視化させたオキュパイ運動の受益者です。私たちの観点では不平等こそ現代の核心問題なのです」 。

  • ここ数十年にわたり、全米フットボールリーグ(NFL)のワシントン・レッドスキンズに対して、アメリカン・インディアン社会から人種的な侮蔑に基づくチームの名称を変更するよう要請が続いていました。ここへきて、その圧力が一段と強まっています。11月8日夜、千人近い先住アメリカ人と同調者たちが、レッドスキンズがミネソタ・バイキングズと対戦するミネアポリスのメトロドーム・スタジアム前に集結し抗議の声を挙げました。その日の試合前には、ミネソタ州知事の マーク・デイトンが州議会議員たちに試合観戦をボイコットすることでレッドスキンズのオーナーたちに圧力を与えることを示唆しました。5日にはワシントン DCの議員たちがチーム名称の変更要求を採択しました。今週はまたミネソタ州のアメリカインディアン運動が同州に対し、もし新設のバイキングズ・スタジアムで「レッ ドスキンズ」という単語が使われるようなことになるなら財政援助を拒否するよう求める訴訟を起こしました。こうした大規模な抗議にも関わらず、チームオーナーのダニエル・スナイダーは名称変更を拒んでいます。「レッドスキンという呼称は、ニガーという黒人蔑称と同じものです。『赤いクロンボ野郎』みたいな名前は終わりにしなくてはならない」とアメリカインディアン運動の共同創設者で責任者のクライド・ベルコートは言います。彼はまた「スポーツとメディアにおける人種差別に取り組む全米連合」の幹事でもあります。ネイション誌の政治スポーツ記者でスポーツラジオの番組「エッジ」のホストでもあるデ イブ・ザイリンにも話を聞きます。「レッドスキンズという名前はジムクロー(黒人差別法)時代の名残です。チームの最初のオーナーで大変な人種隔離主義者 だったジョージ・プレストン・マーシャルの遺産でもあります」とザイリンは指摘します。「あのチームはNFLの中で人種差別を廃止した最後のチームでもあ ります。ジョージ・プレストン・マーシャルが死去したのは1969年ですが、彼は遺言書の中で、人種統合政策を推進するいかなる団体にも財団の金はわたっ てはならないと書いたのです」

  • マイアミ・ドルフィンズの選手リッチー・インコグニートがチームメートのジョナサン・マーティンに対してイジメと人種差別的脅迫を行ったとされる件が公けになり、全米フットボールリーグ(NFL)の暴力の文化に厳しい視線が注がれています。ドルフィンズは当初その脅迫を否定していましたが、後になって人気選手であるインコグニートの出場停止措置をとりました。詳細をネイション誌のスポーツ編集者でスポーツラジオの番組エッジのホスト、デイブ・ザイリンと話します。「この議論を単にスポーツの問題と捉えている人々は、最近メディアに登場してきた他のニュースを考えてみてください。ステューベン ビル、あるいはメリビル、あるいはコネチカット州のトリントンでの出来事は、スポーツ選手の文化とレイプ文化の間に通底するものがあることに気づかせます。これらのことのすべてはしっかりとつながっているのです。暴力的な種類の集団心理の中に若い男たちを置いておくと……ものすごく破壊的な社会環境を生み出し、一般の人々に対してとんでもない社交的な勘違いを実行することになるのです」とザイリンは説明します。

  • 遺伝子操作された食品食材の表示義務を求めるワシントン州の住民発議が可決に至りませんでした。同発議の主要支持者の1人デイビッド・ブロナーに話を聞きます。ブロナーは「ドクター・ブロナーのマジックソープ」を発明したドクター・ブロナーの孫に当たり、この「(表示義務)発議522号にイエスを」というキャンペーンに230万ドルをつぎ込みました。ところが反対派は賛成派の3倍の資金を集めたのです。発議522号反対キャンペーンは大企業や州外の団体から2200万ドル以上の資金が注入されました。モンサントは500万ドル以上、デュポンは400万ドル近く、ペプシとコカ・コーラとネスレはそれぞれ150万ドル以上を表示義務化阻止のために寄付しました。折しも、最近のニューヨークタイムズの世論調査ではアメリカ国民の93%が遺伝子操作食材の表示を求めていることが判明しました。世界64カ国ではすでに義務化されています。ブロナーによれば住民投票はまだ集計中で公式には否決が決定してはいません。また同じような議案がコネチカット州やメーン州で審理中だということです。

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