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2011年12月16日(金)

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  • 米軍はイラクから撤退するかもしれませんが米国政府は撤退しません。バグダッドの米国大使館は世界最大であり、米軍が去った後の空白を数千人の民間軍事請負業者たちが埋めることになります。今日は米軍撤退のリポートをサミ・ラスーリの報告から始めます。彼はイラクのムスリム・ピースメーカー・チームズの創設者兼代表で、ナジャフの街から報告してくれます。ラスーリは、バグダッド陥落後のジョージ・W・ブッシュの例のとんでもない戦闘終結宣言を思い出させる言い方でこう言います。「イラクを破壊するという意味では、まさに『任務完了』です」

  • 過去9年にわたった米国の侵攻と占領はイラクの市民や外国の軍隊に血塗られた代償を残しました。米軍の死者は、およそ4500人で32000人が負傷しています。イラク側の死者数はおそらく正確にわかることはないでしょう。民間団体「イラク・ボディ・カウント」によれば、少なくとも10万4000人の民間人が死亡したとしていますが、他の調査では100万人以上という数字も出ています。ブラウン大学教授でワトソン国際関係学研究所の「戦争のコスト」調査プロジェクトの共同代表であるキャサリン・ルッツに話を聞きます。「これまで支払ってきた代価は想像を絶する大きさです」とルッツは言います。「イラク戦争の期間、米議会が8千億ドルの戦費を認めてきたのは知っていますが、真の代価はもちろんさらに巨大になります。そもそもからして犠牲になったイラク人は数万人の単位なのです」

  • ヤナル・モハンメドはイラクの女性自由機構(Organization of Women’s Freedom in Iraq)の代表者です。彼女と共に9年近い米国占領における、特に女性への影響を話し合います。「イラクの都市や町は5年前に比べてひどく破壊されています」。モハンメドはまた、「イラクに押し付けられた政策によって、イラクもまた99パーセントの貧困層と1パーセントの金持ちの社会と化してしまいました」 と言い、2月25日の行動の日に「アラブの春」に連動したイラクの抗議者たちへの弾圧も厳しく非難しています。「最大の敗北者は女性たちです。イラクの様々な広場に出ていってデモを行いましたが、イラク市民にとっては初めての形の弾圧に遭いました。アメリカ式の暴動鎮圧用警察部隊が投入されているのを目の当たりにしたのです……これは民主国家じゃありません」

  • 米軍内部告発者とされるブラッドリー・マニング上等兵が軍に拘留されて1年半以上になりますが、今日、初めて法廷に姿を見せる予定です。マニングは米国の数十万点の秘密外交文書を内部告発サイトであるウィキリークスに漏洩した容疑をかけられています。これは米機密文書漏洩史上最大のものです。おそらく米国内で最も有名な内部告発者であるダニエル・エルスバーグに登場してもらいます。またメリーランド州フォート・ミードに飛んで基地の外からマニング支援の集会の今を短くお伝えします。マニングはその基地で姿を現す予定です。エルスバーグはウィキリークスが明らかにした情報が「アラブの春」のきっかけとなりウォール街占拠運動にもつながったことを指摘しつつ、マニングが法廷に立つ容疑である漏洩に実際に関わっているのだとすれば、として次のような賛辞を送っています。「タイム誌の表紙になる『今年の顔』は、抗議者たちで、顔の出ない1人の匿名の抗議者の姿でした。しかし、もしそこに顔と名前を貼付けられるとしたら、アメリカ人の抗議者であれば私はブラッドリー・マニング上等兵の顔を置きたい」

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