リビア前最高指導者ムアマル・カダフィの殺害状況には不明な点が残されています。当初の報告では北大西洋条約機構(NATO)軍の戦闘機が20日朝、シルト近くでカダフィ派の車列を空爆、カダフィと数人は徒歩で逃亡したのち国民暫定評議会の戦闘員らに拘束され、殺されたとされています。しかし外部機関による死亡経緯の調査が入ることになり、遺体の埋葬は先延ばしにされました。いっぽうNATOのアナス・フォー・ラスムセン事務総長は、リビアでの作戦が成功したことを以て、NATOはリビア任務を直ちに終了すると述べました。シルトにいるヒューマンライツ・ウォッチ緊急対応ディレクターのピーター・バウカートに詳しい状況を聞きます。「リビアの新しい幕開けが、このような残虐な殺害で始まったことは非常に残念です。新リビアの記録にすでに汚点を残したことは間違いありません。裁きは法廷で行われるべきであって、暴徒の手にゆだねてはいけない」とバウカートは述べました。
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