米国が支援するアフガニスタンの軍閥司令官について明らかになった新事実によって、米国はタリバン掃討を目指すうちに自国の法律を犯したのではないかという疑問が浮上してきました。米誌アトランティックは、米国は、前大統領ジョージ・W・ブッシュとオバマ大統領の両政権下で、カンダハールの警察署長アブドゥル・ラジーク大将を彼が汚職と麻薬密輸だけでなく殺害と拷問といった深刻な人権侵害に関与していることを知りながら、積極的に支援していると報じています。アフガニスタン国内の軍閥を支援することでタリバンの弱体化を図る米国の戦略の中で、ラジークは米国特殊部隊と密接に協力しながら中心的役割を果たしてきました。ラジークは、米国が後ろ盾となったタリバンへの攻撃で主要な役割を果たした1年後の2011年初頭、カンダハールの警察のトップに昇進しました。ラジークをめぐる複数の疑惑の中には、2006年の二人の十代の少年への拷問と15人の殺害が含まれています。アトランティック誌のために調査を行った本日のゲスト、マシュー・アイキンスによると、米国は、「ラジークと彼の部下が行ったとされる冷酷な市民虐殺について信憑性のある申し立て」があることを知っているにもかかわらず、ラジークを支援し続けていると言います。
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