長年にわたる右派からの攻撃と教育予算の削減で 学問の自由が危機に瀕している

2019/4/10(Wed)
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予算不足により高等教育の危機が深刻さを増しています。こうした危機がもたらした結果の一つに目を向けてみましょう。学問の自由に対する脅威の増大です。学者であり著述家であるヘンリー・ライシュマンが、今週出版される新著The Future of Academic Freedom.(『学問の自由の行く末』)の中でこの脅威を取り上げています。この中で彼は、「学問の世界での資本主義、あるいは多くの人が「企業化」と呼ぶものが、学術研究それ自体や、学問の自由を含む研究者の規範を守るために団結する能力に大きな影響を与えて来た」と述べています。「学問の世界での資本主義」はライシュマンがこの本で取り上げている数多くの論点の一つにすぎません。彼は、学問の自由とは何かと問うことから出発し、高等教育機関に対する公的資金の削減がもたらす損失や政治にかかわる発言に対する教職員へのハラスメントについて議論を発展させています。

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