1968年の民主党党大会抗議主導者たちが振り返る 共闘体制構築と大統領候補に豚を指名したこと

2018/8/28(Tue)
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1968年のシカゴの民主党大会を再検証します。この大会では、アビー・ホフマンやジェリー・ルービンなどイッピー(青年国際党員)を名乗るベトナム戦争に反対する若者たちが「不死身のピガサス」(Pigasus the Immortal)という名前の豚を独自の大統領候補に指名し、民主党のヒューバート・ハンフリー候補や共和党のリチャード・ニクソン候補に対抗させようとしました。ピガサスが大統領にIn-Hog-Ur-Ate(「就任」 inaugurateをもじったもの)すれば、実行される政策はガラクタの山ですが、「それは他の全ての政党の政策と同じこと」だとホフマンやデイビスは言いました。ピガサス次期大統領は、ホワイトハウスに招かれて外交政策のブリーフィングとシークレットサービスによる機密情報の説明を受けることになると彼らは主張します。その後ピガサスは、他の活動家たちと共に逮捕されました。秩序を破り、治安を乱し、豚をシカゴに持ち込んだことが罪状です。被告側弁護士ウィリアム・クンスラーは、それと同じ罪状で民主党を告訴しました。ブラックパンサー党のボビー・シールに、暴動扇動で逮捕されたことや抗議中の演説が原因で「シカゴ・エイト」(シカゴの騒乱で逮捕された8人の活動家)の裁判中に猿ぐつわをはめられたことなど、引き続き話を聞きます。またSDS(Students for a Democratic Society:民主社会を目指す学生)の活動家で、この抗議活動の主導者でもあったバーナディン・ドーンとビル・エイヤーズからも話を聞きます。

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