「チリ経済を逼迫させろ」: 極秘文書が明らかにする1973年のチリ・クーデターを支援したニクソンとキッシンジャーの役割

2013/9/10(Tue)
記事番号: 
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チリのサルバドール・アジェンデ政権を倒したクーデターから40周年の話題を続けます。リチャード・ニクソン元米大統領と彼の国家安全保障顧問を務めたヘンリー・キッシンジャーの主導のもと、このクーデターで米国が果たした重要な役割について見ていきます。ゲストのピーター・コーンブルーは、チリのクーデターにおける米中央情報局(CIA)と米政府の役割を明らかにした2万件以上の機密文書を公開する取り組みの先頭に立った人物です。 彼は、ニクソンとキッシンジャーがチリ軍によるアジェンデ失脚を支援し、その後、ピノチェトの統治を強固にするために軍が残虐行為を犯す過程で、いかに決定的な支援を提供したかを説明します。コーンブルーは、最近改定版が出版されたThe Pinochet File: A Declassified Dossier on Atrocity and Accountability(『ザ・ピノチェト・ファイル:残虐行為と説明責任に関する公開された調査報告』)の著者で、アメリカ国家安全保障アーカイブのチリ文書プロジェクトのディレクターです。1970年CIAの計画の次長は極秘メモにこう記しました。「アジェンデがクーデターによって追放されることは、(米国の)確固とした継続的な方針である。こうした活動が密かに、そして安全に遂行されることは必要不可欠であり、そうすればUSG(米政府)と米国の支援はうまく隠される」。同じ年に、ニクソン大統領はCIAに対し、チリの「経済を逼迫させ」、「アジェンデが勢力を得ることを妨害、あるいは彼を追放する」ことを指示しました。アジェンデ元大統領の個人顧問だったフアン・ガルセスからも話を聞きます。ガルセスはその後、クーデターを起こしたアウグスト・ピノチェト将軍を逮捕し起訴することに成功しました。

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