メキシコ湾原油流出事故:処罰を免れるBP幹部、いまだ続く海洋生物への事故の影響

2012/4/23(Mon)
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米国史上最悪の海底油田での原油流出事故から2年、メキシコ湾岸に住む人たちと野生生物への影響を考察します。この事故で刑事訴追されたBP社の従業員はまだ誰もいません。BPのディープウォーター・ホライゾン掘削施設爆発で11人の作業員が犠牲となり、事故発生後51日目に油井が封鎖されるまで、原油約500万バレルが海に流出しました。BPは自社の努力によりメキシコ湾は急速に回復していると主張をしていますが、アルジャジーラの記者、ダール・ジャマイルは、湾内のエビ類、魚類、カニ類が原油や回収作業時に散布された化学薬品によって奇形になってきているという科学者の見解を伝えています。一方で、調査報道サイト「プロプブリカ」の環境記者エイブラハム・ラストガーデンは、BPが過去の過ちから教訓を学んでいれば爆発を回避できたかもしれないと語っています。彼は、新書Run to Failure: BP and the Making of the Deepwater Horizon Disaster(『事故になるまで稼動 ~BPとディープウォーター・ホライゾン事故が起きるまで』)の著者です。

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