DVD 第5巻(2007年12-08年1月)

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1.ジョン・バティスト / 2.労働階級の英雄"ジョン・レノン / 3.革命家チェ・ゲバラ / 4.ジョン・ピルジャー

☆ 第5巻の小冊子は、「革命家チェ・ゲバラ 没後40年の遺産」の字幕を対訳形式にしたものです

 

1.ジョン・バティスト / 2.労働階級の英雄"ジョン・レノン / 3.革命家チェ・ゲバラ / 4.ジョン・ピルジャー

☆ 第5巻の小冊子は、「革命家チェ・ゲバラ 没後40年の遺産」の字幕を対訳形式にしたものです

   
 

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1.「私が言わなければ誰が言う?」 ジョン・バティスト (30分)

Batist

  ジョン・バティスト元陸軍少将は、31年間も米軍に仕えたエリート軍人でした。イラク駐留米軍将校の中で第2位の高官にあたる中将への昇進を勧められたのですが、彼はこの戦争の進め方に反対して辞任することを選びました。退役後はCBSニュースでコメンテータを務めていましたが、イラク・アフガン退役軍人によって設立された政治団体VoteVets.orgのコマーシャルに出演し、ブッシュ政権の戦略を批判したため解雇されました。それに抗議してMoveOn.orgが呼びかけたバティストの再雇用を求める嘆願書には、23万人もの署名が集まりました。 「戦争を行うならば、しっかりした国家戦略を示した上で、十分な財源を確保し、兵士たちが十分な物資と人員配置のもとに戦えるようにするべきだ。それができないなら、立派な軍人たちを、無駄な戦闘に送り込むべきではない」と言うバティスト。長年軍を愛してきただけに、戦争そのものに反対する論理や良心的兵役拒否者の論理とは違った視点に立っています。(2007年5月25日放送)

ジョン・バティスト陸軍少将(Maj. Gen. John Batiste) 祖父の代から軍人の家系で、31年間米軍に在籍した。2004年から2005年まで、イラク米軍第1歩兵団の司令官を務めた。退役後はCBSニュースの顧問を務めていたが、VoteVets.org のコマーシャルでブッシュ大統領の政策を批判したため解雇された。


Lennon

 「イマジン」や「平和を我らに」は、世代や地域を超えて歌われる反戦運動の"聖歌"のような曲です。これほどの社会的な力を音楽に持たせることができたジョン・レノンは、どんな人物だったのか?レノン暗殺25周年の2005年12月5日に放送された番組で、彼の政治性とアメリカの反戦平和運動における影響力を見直します。ゲストは、FBIの「レノン文書」を追究し、映画「PEACE BEDアメリカVSジョン・レノン」にも資料を提供した歴史学者のジョン・ウィナー。レノンの反戦平和運動への積極的な関与が、アメリカ政府から国外退去命令を受けるまでに危険視された経緯を説明します。また、フォーク歌手ピート・シーガーが、レノンの歌がいかに大群衆を動かす飛びぬけた力を持つかを語ったテープや、ラディカルな活動家としてのジョンとヨーコについて、彼らと共闘した故アビー・ホフマンが語った貴重なインタビューも聞けます。(2005年12月8日放送)

ジョン・ウィナー(Jon Wiener)カリフォルニア大学アーバイン校の歴史学教授。レノンに関して2冊の著作がある。Gimme Some Truth: The John Lennon FBI Files(『FBIのジョン・レノン文書』)、『ジョン・レノンとその時代』(PMC出版1988年)。 ピート・シーガー(Pete Seeger) フォーク歌手、政治活動家のコラムニスト。最近のコラムは「民主党を二分する弾劾問題」。 アビー・ホフマン (Abbie Hoffman)政治活動家。Yippie (青年国際党)の共同設立者。 60-70年代の若者による政治行動主義のシンボル的存在。


Guevara

キューバ革命の指導者チェ・ゲバラが1967年10月9日、ボリビアで同軍とCIAの共同作戦によって処刑されてから40年に当たる日の特集です。最初に1964年のゲバラの国連演説、その時のニューヨークでの米報道陣によるインタビューをパシフィカ・ラジオのライブラリーから紹介。さらにボリビアのモラレス大統領の演説からゲバラに関する部分を抜粋しています。全体のコメンテータには、ニューヨーク大学グレッグ・グランディン教授を迎えています。 教授はキューバ革命前夜、CIAが画策したグアテマラのクーデターとゲバラの関係を説明します。またゲバラを「南米の革命的左派の星」とするならば、ゲバラ捕獲作戦を指揮し処刑の場にいたキューバ出身のCIA工作員フェリックス・ロドリゲスは「反革命の星」と表現し、両者の比較に焦点をあて当時の南米情勢のうねりをあぶり出します。グランディン教授は、ゲバラはキューバ革命に対する批判と対立した生前よりも、死後に、多様な価値観が存在する南米左派をまとめる象徴となり、また民主的でヒューマニスティックな手法を追求する現在の南米左派自体が、ゲバラの教訓に学んだ結果であり、彼の遺産だと述べます。(2007年10月9日放送)

エルネスト・チェ・ゲバラ(Ernesto "Che" Guevara) 革命家。1964年12月11日の国連総会でのスピーチおよびジャーナリストのクリス・コッチによるインタビュー。 アレイダ・ゲバラ(Aleida Guevarar)チェの娘。医師、キューバ親善大使。 グレッグ・グランディン(Greg Grandin)ニューヨーク大学中南米史教授。近著に『帝国のワークショップ:ラテン・アメリカ、アメリカ合衆国、新帝国主義の勃興』。


Pilger

オーストラリア出身のジョン・ピルジャーは、にシカゴの社会主義会議で行った講演で、企業利益を代弁する商業メディアの支配に痛烈な批判を浴びせました。「プロのジャーナリズム」の歴史は100年に見たず、広告システムの誕生に応じて作られたものだ。それは、広告主に信頼されるよう、お墨付きの情報源からのニュースで紙面を埋め尽くす手腕のことだ。そんなものが「公正で偏りのない」リベラルな報道だという社会通念が、「ジャーナリズム教育」を通じて定着し、メディアを通じた表現の自由を一定の枠内にとどめる役割を果たす。一定の出来事は決して報道されず、それゆえ歴史にも残らない。メディアの黙殺が隠している最大の秘密は、帝国主義支配の継続と膨大な数の犠牲者だ、とピルジャーは述べます。 このような「プロのジャーナリズム」が奉じる思想がリベラリズムであり、ピルジャーによれば、他に類をみないほど強力で危険なイデオロギーです。自らをイデオロギーとは見ず、現代文明の中心をなす普遍的な価値観だとみなす。その出自は19世紀の特権階級のカルトです。この思想を民主主義と混同してはならず、むしろ強力なプロパガンダによって民主主義の権利を手放すことになる危険性を自覚せよと彼は警告します。(2007年8月7日放送)

ジョン・ピルジャー (John Pilger) 独自の取材方法で有名なオーストラリア出身の英国のジャーナリスト、ドキュメンタリー映画作家。50本以上のドキュメンタリーを制作しており、英国でジャーナリストに贈られる最高の栄誉「ジャーナリスト・オブ・ザ・イヤー」を2度受賞。またフランスの国境なき記者団賞、米国のエミー賞、英国のリチャード・ディンブルビー賞なども受賞している。ベトナム、カンボジア、エジプト、インド、バングラディッシュ、ビアフラなど世界各地の戦地から報道した。『世界の新しい支配者たち』(岩波書店)など著書多数。


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