デイリーニュース

  • ダーバンの気候変動会議で、カナダからの先住民活動家らがタールサンド・オイルに抗議

    南アフリカのダーバンで12月6日の朝、カナダからの若者と先住民の活動家団体が国連気候会議の代表者らに、偽のタールサンドのサンプルとカナダの観光パンフレット、カナダ国旗が入った模擬ギフトバッグを手渡しました。この活動に参加した活動家の一人カンディ・モゼットは、カナダのタールサンド・オイルへの依存は「今地球上で私が知るプロジェクトの中で最悪のもの」と言います。先住民環境ネットワーク(the Indigenous Environmental Network)の先住民のエネルギーと気候運動(the Native Energy and Climate Campaign)の主催者であるモゼットは、タールサンドの抽出過程は、エネルギーと水を大量消費し、大気中に膨大な汚染を排出し、地形を破壊すると指摘しています。「タールサンドに到達ためだけでも、針葉樹林や原生林を伐採しなくてはなりません。彼らはそれらの森を邪魔な覆いと呼ぶのです。彼らはそれらの森を根こそぎに伐採し、それから地面を掘り下げて非常に多くの土壌を取り出します」とモゼットは言います。「そして砂の中にあるほんの10%のオイルを搾り出します。それから化学物質を使ってパイプラインを通ることができるように液状化します。タールサンド・オイルは扱いやすい原油のような他の油に比べて、はるかに有毒なのです」。

    dailynews date: 
    2011/12/6(Tue)
    記事番号: 
    2
  • ダーバン会議で指導的アフリカ人活動家 「米国の排出量への姿勢は“アフリカに対する死刑宣告”」

    南アフリカのダーバンで開かれている国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)からの1週間にわたる報道を引き続きお届けします。190以上の国の交渉担当者による気候変動との闘いについての重要な話し合いも最終週に入りました。京都議定書の将来同様、新たな「グリーン気候基金」の設立も疑問視されています。同会議が南アフリカで行われていることもあり、アフリカ大陸が、いかに気候危機によって、すでに大きな影響を受けているかについて特別な関心が向けられています。ナイジェリアのエンバイロンメンタル・ライツ・アクション(Environmental Rights Action in Nigeria)のエグゼクティブ・ディレクターで、FoE(フレンズ・オブ・ジ・アース)インターナショナル代表のニモ・バッセイから話を聞きます。彼は、新しく出たTo Cook a Continent: Destructive Extraction and the Climate Crisis in Africa(『大陸を焼く:アフリカでの破壊的な資源採取と気候危機』)の著者です。「我々は、今回の交渉が、偽善、深刻さの欠如、アフリカが非常に大きな影響を受けているという認識のなさといった大きな土台の上で行われている状況を目にしています」と、バッセイは言います。

    dailynews date: 
    2011/12/6(Tue)
    記事番号: 
    1
  • ダーバンへの道:アフリカ大陸を直撃する地球温暖化の壊滅的な影響をたどる

    気候変動がアフリカに与えている影響とCOP17の最新情報の放送にあたり、英紙ガーディアンの環境エディターのジョン・ビダルに話を聞きます。ビダルはアフリカの中でも1、2の先進国のエジプトと南アフリカを訪れたばかりです。彼は旅の途中にアフリカで最も貧しい国のマラウィ、最も新しい国の南スーダン、そして最も飢餓問題が深刻なエチオピアを通過しました。彼はウガンダ、ケニア、そして南アフリカ沿岸部に住むアフリカ大陸で最も遠隔地に住む部族も訪ねました。これらの国々にとって、COP17の成果は重要です。「現実を見た恐ろしい旅でした。ほとんど科学的な調査は行われていないが、結果は目に見えている。気温は上昇し、多くの地域で生存していくことは不可能となり、貧しい人たちに多大な影響を与えるのです」とビダルは説明します。

    dailynews date: 
    2011/12/5(Mon)
    記事番号: 
    4
  • グリーンピースのクミ・ナイドゥ事務局長:反アパルトヘイト活動家から気候正義の有力発言者へ

    ダーバンで開催されているCOP17は、グリーンピース・インターナショナル事務局長のクミ・ナイドゥにとって、ひさしぶりの帰国の機会となりました。ナイドゥは14歳で反アパルトヘイト運動に参加し、アパルトヘイト政府下の非常事態法令に違反した容疑で逮捕された後、潜伏生活を余儀なくされました。1年近くの潜伏生活を経て、南アフリカから出国し、1990年のネルソン・マンデラの解放時に祖国へ帰還しました。ナイドゥに気候変動サミットについてと1980年代に行っていた反アパルトヘイト活動と現在行っている環境保護活動の関係について話を聞きました。「この会議内での熱意と緊急性の高さが、科学が示している私たちがやるべき事と合致していないことが問題です。(アフリカ大陸東部の)『アフリカの角』では干ばつ、ダルフール地域では紛争、アフリカ全大陸では女性の農民らが直面している惨状を私たちは目の当たりにしています。気候変動の影響はまさに今、命を奪っているのです。なので、こうした意味で、議題を進める切迫感がもっとないといけないのです」とナイドゥは話します。

    dailynews date: 
    2011/12/5(Mon)
    記事番号: 
    3
  • グリーンピース活動家、ダーバン市内ホテルから気候変動の横断幕を掲げようとし拘束される

    ここ数日、ダーバン市内の環境保護団体は、気候変動会議で公正な合意に達することを世界の首脳陣らに要求する活動を、数回にわたり行っていました。国連気候変動会議に出席する大企業や代表団が一堂に会する「持続可能な開発のための世界経済人会議」が開催されるダーバン市内のホテルに横断幕を掲げるグリーンピースの行動の裏側を、デモクラシー・ナウ!が取材しました。横断幕には「環境汚染者ではなく、人々の声を聞け」と書かれていました。「私たちの今回の目標は、各国政府が、ダーバンの気候変動会議に悪影響をもたらそうとしている一握りの悪徳企業から、いかに過度な影響を受けているかを強調することでした。彼らは気候を人質に取っているんです」とグリーンピース・アフリカ支部のマイケル・バイリーは語ります。

    dailynews date: 
    2011/12/5(Mon)
    記事番号: 
    2
  • COP17で数千人デモ、気候正義求め 南ア・ダーバン

    今週のデモクラシー・ナウ!は気候変動対策についての重要な話し合いが2週目に突入した南アフリカのダーバンから放送します。温室効果ガス排出の制限を目標とし、法的拘束力を含めた運用細則が組み込まれた国際協定である京都議定書の今後など、第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)の重要議題は、いまだ合意に達していません。各国代表らは、気候変動の影響を最も受ける発展途上国への支援のための「緑の気候基金」をどのように組織するかも協議しています。まずは、サミット会議場内ではなく、3日に「気候正義」を要求して数千人がデモを行ったダーバンの街頭からの放送です。「私たちは『いいかげんにやっている暇はない』という確固たる、強くて簡潔なメッセージを気候変動サミットに出席している首脳陣と交渉人に伝えるためにここにいます。今が温暖化ガス排出量削減を真剣に約束し、義務を法的に課する時なんです。豊かで、環境汚染をしている国は、彼らの無為が地球を破壊することを理解すべきだ。そんなことは許せません」と著名なナイジェリア人環境保護活動家のニモ・バッセイは話します。

    dailynews date: 
    2011/12/5(Mon)
    記事番号: 
    1
  • リチャード・ウルフ:ユーロ圏の苦悩は、「機能不全の」政治と経済システムの結合の結果だ

    ヨーロッパの指導者たちは、ユーロ圏を分裂させかねない深刻な債務危機への対策を発表する見通しです。フランスとドイツはともに、国家予算の中央監視と債務統制の厳格化を含むユーロ圏条約の見直しを迫ると見られています。フランスのニコラス・サルコジ大統領は、ユーロを救うためには思い切った変革が必要だと述べています。サルコジのこの発言は、米国の連邦準備銀行や欧州中央銀行も含めて各国の中央銀行が共同歩調を取り、ヨーロッパの銀行の信用収縮が起きないようにするとの発表を受けてのものでした。拡大中のヨーロッパの危機と世界に及ぼす影響について、経済学者のリチャード・ウルフ教授に伺います。教授の著作には Capitalism Hits the Fan: The Global Economic Meltdown and What to Do About It(『混乱状態に陥った資本主義:世界経済破綻といま何をなすべきか』)などがあります。「連邦準備銀行はもう一回救済措置が必要だと知っているんです」とウルフは言います。「この2年ほど資本主義体制の危機に対処しようと彼らが講じてきたいろいろ手だても、けっきょく成功していません。だから今また危機に直面している。

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    2011/12/2(Fri)
    記事番号: 
    3
  • 「ハンコックの38被告」に有罪 海外攻撃用無人機の出撃基地への抗議行動で

    パキスタンとアフガニスタンにおける米軍の無人機攻撃に対する抗議活動で被告となった38人の活動家のうち31人に、12月1日に有罪判決が出ました。活動家たちは4月22日、ニューヨーク州シラキューズ近くのハンコック・フィールド州空軍基地に侵入して逮捕されました。空軍第174戦闘機部隊が2009年以来MQ-9リーパー無人機を遠隔操作でアフガニスタンに出撃させていることに抗議するための行動でした。抗議者たちは血のような赤い染料を吹きかけた白い布を体に巻き付け、基地正面ゲートで「ダイ・イン」(死んだまね)を行ったのです。この非暴力市民的不服従の行動は、数千マイルも離れたコンピューターの前で担当官が操作する無人攻撃機により、無差別に殺害されるアフガニスタンとパキスタンの民間人犠牲者を可視化するためのものだと彼らは主張しました。被告団は自らを「ハンコックの38人の無人機抗議者」と呼んでいます。有罪判決に続き、活動家4人は禁固15日の刑に、他の多くは罰金とコミュニティー奉仕活動を言い渡されました。米国司法長官から歯に衣着せぬ人権活動家に転じたラムゼイ・クラークに話を聞きます。彼は裁判で無人攻撃機が国際法違反であると証言しました。また、ハンコックの38被告の1人であるハリー・マレーにも話を聞きます。

    dailynews date: 
    2011/12/2(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 闘病中の身で弟トロイ・デイビスの助命に奔走したマルチナ・コレイア死去(1967-2011)

    米ジョージア州の活動家マルチナ・コレイアが1日、10年以上にわたる乳がんとの戦いの末に亡くなりました。44歳でした。彼女は自分の命を救う戦いと同時に、弟のトロイ・アンソニー・デイビスの命を救おうと奮闘してきました。トロイ・デイビスは9月21日ジョージア州によって死刑が執行されました。しかし彼の裁判では、警察ではない9人の証人のうち7人までが証言を翻すという重大な疑義がなおも残っていました。マルチナ・コレイアは弟の最も信頼できる擁護者でした。ときには彼のためのデモや集会を車いすに乗って指揮していました。彼女はまた女性の健康のための飽くなき活動家としても記憶されることでしょう。ジョージア州サバンナ市の貧しい女性たちのために、乳がん検査機を積んだバンによる移動診療を呼びかけたのも彼女です。10月に行われたトロイ・デイビスの葬儀でエイミー・グッドマンが彼女にインタビューし、弟の人生について、死刑撤廃を求める彼女の道程について、そして彼女自身のがんとの戦いについて話を聞きました。「私の命、トロイの命、その2つのための戦いは2つで1組でした。私の弟を殺すために彼らは薬を使い、私の命を長らえさせるために彼らは薬を使っています。わかってもらいたいのは、私たちは人の命を奪うべきではない、人の命を助けるべきだということです。私がトロイであるように、トロイも私なのです。

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    2011/12/2(Fri)
    記事番号: 
    1
  • デモクラシー・ナウ!の特派員アンジャリ・カマトが、エジプトやリビアの革命の取材について語る

    デモクラシー・ナウ!の特派員アンジャリ・カマトは、約1年に及ぶエジプトやリビアの革命の取材を終え、カイロから米国へ戻ってきたばかりです。アンジャリは、ホスニ・ムバラクを打倒した民衆蜂起とそれに引き続く反軍事政権デモへの弾圧をカイロの現場から取材しました。カマトは、リビアへも2回行き、民衆蜂起とNATO軍の助けを得て最終的に達成されたカダフィ政権打倒を取材しました。「私がエジプトやリビアの両国で見たこの一年間の中で本当に目を見張ったものの一つは、人々が恐れを持っていないことです」カマリは言います。「群衆が重装備の戦車や発砲してくる車両へ向かって走る様子を見て、すっかり呆気に取られてしまいました。何の恐れも持っていないのです。」カマトはまた、進歩的な欧米軍事主義批判者たちの間で意見が割れていたひとつの問題、つまり、リビアへのNATOによる軍事介入が、偽善や隠された動機があるにせよ、憎きカダフィ政権を打倒しようとするリビア人の間では広く受け入れられたという事実についても取り上げます。

    dailynews date: 
    2011/12/1(Thu)
    記事番号: 
    2

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