連邦控訴裁判所は11月2日、米当局がカナダ国籍のマヘール・アラールをシリアに送還し、拷問を受けさせたことに対するアラールの訴えを棄却しました。第二巡回控訴裁判所は、議会がこうした訴訟を許可したことがないことを理由に、特例拘置引渡しの犠牲者は海外で受けた拷問について米国政府を訴えることはできないという判決を下しました。シリア出身のマヘール・アラールは2002年、チュニジアでの家族休暇からカナダへ帰る途中、ニューヨークで拘束されました。その後のカナダが行った公式調査によって、アラールは、彼がイスラム過激派と関係があるというカナダ当局者の間違った助言によって拘束されたことがわかりました。米当局はアラールをシリアへ送還し、彼はそこで1年間監禁され拷問を受けました。カナダ当局は2007年にアラールの容疑を撤回、拷問したことを謝罪。さらに数百万ドルの示談金を彼に払いました。