ヨーロッパ連合(EU)が、ヨーロッパ大陸の統合という歴史的な役割によってノーベル平和賞を受賞しました。ノーベル賞委員会のトルビョルン・ヤグラン委員長は、EUがヨーロッパを「戦争の大陸から平和の大陸へと変身させた」と讃えました。ヨーロッパの多くの国が経済危機に直面しEUの将来にも影を落としている時期だけに、この選考結果は多くの人たちを驚かせています。この1週間だけでも数千人のギリシャ市民が、ドイツのアンゲラ・メルケル首相のアテネ訪問に抗議行動を起こしています。ギリシャ、スペイン、アイルランドに対し極端な緊縮経済政策を強要してきた人物だからです。ロンドンのタリク・アリに話を聞きます。アリは政治評論家で歴史家、活動家、そしてニュー・レフト・レビュー(The New Left Review)誌の編集者です。「決定を聞いて吹き出してしまいました。ノーベル平和賞の委員会を運営しているのは基本的にノルウェーのくたびれきった元政治家たちで、いつも必ずガックリするような決定で笑わせてくれます」とアリは言います。「EUの経済政策が大量の失業を生み出し、欧州のどこの国でも本格的な階級分裂を引き起こしているというのに、よりによってこの時期にEUにノーベル平和賞だなんて。ギリシャの街頭ではEUの押し付けた政策で大変な暴力沙汰が起きてるんですよ……これってもう完璧なジョークですよ」