全米の生徒が公教育の擁護を掲げ、全国アクションを繰り広げました。そこで米国で最大の教育制度を持つシカゴとニューヨーク市の例を見てみましょう。そこでは学校を民営化し、試験の点数に基づき教師を序列化しようとする新しい圧力の渦中で、良質の公教育を保護する動きが起きています。シカゴでは、市民の選任をへていない教育委員会が7校の閉鎖、他の10校のすべての教師を解雇することを投票で決定しました。ニューヨーク市では、全米で実施された読解力と数学の試験結果に対する各教員の指導力の成果を測るとする評価システムと共に、1万8千人の教師の名前を公表したマイケル・ブルームバーグ市長の施策を多くの教育者が批判しています。「危険なのは、教室で行われたことだけを対象にした狭い評価方法の結果責任を、教師や学校が問われるとしたら、それが教育制度を押し進めてしまうことなのです」と教員評価制度の効率を研究しているコロンビア大学のアロン・パラスは言います。「ニューヨーク市の学校閉鎖の影響は、まだ報じられていない重要なニュースの1つです」とデモクラシー・ナウ!の教育問題特派員、ジャイサル・ヌーアは言います。「地域社会の基盤となってきた地域の学校が取り壊されようとしているのです」とシカゴ教員組合委員長のカレン・ルイスは言います。