マサチューセッツ工科大学の名誉教授で、世界的に有名な言語学者で政治的反体制派のノーム・チョムスキーが10月17日夜、ニューヨーク市のバーナード・カレッジで、イスラエルとハマスが歴史的な捕虜交換で合意する数時間前に、イスラエルとパレスチナ紛争について語りました。「[イスラエル兵のギラド・シャリート]は、ずっと前に解放されるべきだったと思います。しかし、今回の顛末からは何かが欠けている。パレスチナ人女性たちの姿はないし、解放されるパレスチナの囚人たちはどうなのか、彼らがどこから来たのかといった話については何も論じられていないのです」とチョムスキーは言います。「それについては言うべきことがたくさんあります。例えば、2007年に米国と欧州連合とイスラエルがアラブ世界で唯一の自由選挙による議会を解散させることを決めたときにイスラエルによって誘拐され投獄されたパレスチナ人選出議員らが今回の解放に含まれるのかどうかといったことを我々は知らないし、少なくともニューヨークタイムズ紙には書かれていません」。チョムスキーはまた、米国出身のアンワル・アウラキ師がイエメンで最近米国によって暗殺されたことについても語ります。「もともとそれほど大勢いなかった批判者ですが、そのほぼ全員が、アウラキはアメリカ市民だったという理由をあげて、今回の暗殺を批判したり、承認したりしています」とチョムスキーは言います。