« 前  

2017年8月29日(火)

  次 »
  • ハリケーン「ハービー」による大量の降雨で、ヒューストンをはじめ、テキサス州とルイジアナ州の各地が洪水の被害にあい、死者数が増え続けています。ヒューストン警察と沿岸警備隊は6000人以上を自宅から救助しましたが、多くの人々が今も取り残されています。気象学者たちは、今後数日間で同地域にさらに約30センチの降雨があると予測しています。国立ハリケーンセンターは現在、ハービーを観測史上最大の暴風雨と呼んでいますが、科学者たちは何年も前から気候変動はハービーのような大規模な嵐をもたらす可能性があると予測していました。「環境正義の父」として知られるロバート・ブラード博士に話を聞きます。彼は現在テキサス・サザン大学の特別教授です。ブラード博士はヒューストンの自宅からの出演ですが、ブラゾス川の増水のために彼自身も番組が終わったあと昼前には避難しなくてはなりません。

  • ハリケーン「ハービー」が、12以上の石油精製所の拠点であるヒューストン地域の環境にもたらす影響への懸念は増す一方です。環境団体「ヒューストン大気同盟」(Air Alliance Houston)は、複数の石油化学工場が閉鎖されることで100万ポンド(約45万キログラム)以上の汚染物質が大気中に放出されるだろうと警告しています。ヒューストンの工場地帯の住民は、周辺の多くの工場から化学薬品のような耐え難い臭いがしてくると報告しています。取り残された住民は「これらの化学物質によって文字通りガス攻撃を受けている」と、環境正義団体「t.e.j.a.s」の活動家ブライアン・パラスは言います。ヒューストンのこうした工場に最も近い住民は、圧倒的に低所得者とマイノリティーです。「環境正義の父」として知られるロバート・ブラード博士に話を聞きます。彼は現在テキサス・サザン大学の特別教授です。ブラード博士はヒューストンの自宅からの出演ですが、ブラゾス川の増水のために彼自身も番組が終わったあと昼前には避難しなくてはなりません。

  • ハリーケーン「ハービー」の影響が広がっていくなか、ヒューストンに滞在する約60万の書類を持たない移民を脅かす市民生活の危機が起きるかもしれません。トランプ大統領は早ければ8月29日にも、ヒューストンに住む約8万5000人と全米の約80万人に法的身分を付与している「幼少期に米国に到着した移民への国外退去一時延期措置」(Deferred Action for Childhood Arrivals program:DACA)を終わらせると発表する可能性があります。このステータスなしでは、多くの住人たちは働くことができず、被災後、生活を立て直すこともできなくなります。移民にとっての問題をさらにややこしくしているのは、9月1日以降、テキサス州が「聖域都市」を公式に非合法化し、警察署長や市の役人たちに対し、彼らが移民たちを強制送還する手助けをしないなら刑事制裁や罰金を科すと脅していることです。「上院法案4」(SB 4)として知られるこの法律に対する異議が法廷で争われていますが、連邦判事は施行の可否についての判決をまだ下していません。これにより、多くの移民たちが洪水の最中、拘束や強制送還を恐れて助けを求めに出てこないかもしれないという懸念が起こっています。ラテン系コミュニティの書類を持たない若者を助けている、ヒューストンを拠点とする非営利団体「FIEL」の設立者で代表のシーザー・エスピノサに話を聞きます。エスピノサ自身もDACAの対象です。

  • バングラデシュ、ネパール、インドでの洪水で、8月一ヶ月で1200人以上が死亡しました。2017年のモンスーン・シーズンは南アジアの広い地域に浸水する集中豪雨をもたらし、何万もの家や学校、病院を破壊し、最大で4000万人に影響を与えました。複数の救援組織は、これはここ数年で最悪の局地的人道的危機の1つで、数百万人が深刻な食糧不足と、汚染された洪水による病気に直面していると警告しています。南ネパールの洪水の被害者たちは、すべてを失ったと話してます。「窮乏との戦い」(War on Want)の代表であるアサド・レーマンに話を聞きます。彼は10年以上にわたって気候変動問題に取り組んできました。

  • トランプ大統領は2週間前の8月15日、オバマ時代の規制を撤廃する大統領令に署名しましたが、そのことはあまり注目されていません。この規制は、病院など連邦のインフラ建設計画に、増大する洪水など気候変動の影響への科学的予測を考慮することを求めるものでした。批評家たちは、今回の撤廃は、ハリケーンや、「ハービー」「サンディ」「カトリーナ」などの巨大暴風雨によって生じる損害に米国のインフラをさらすことで、より多くの人々の生死に関わることになるだろうと言います。オバマの大統領令は、珍しく保守派と進歩派の双方の団体から称賛された気候変動政策でした。トランプはこの撤廃を、いまや悪評判の定着したトランプタワーのロビーでの記者会見の最中に発表しましたが、トランプによるバージニア州シャーロッツビルでの暴力的な集会の背後にいる白人至上主義抗議者を擁護する発言のせいで、すっかり影が薄くなってしまいました。ネイション誌の政治記者ジョン・ニコラスに話を聞きます。彼の新刊Horsemen of the Trumpocalypse: A Field Guide to the Most Dangerous People in America(『トランプ黙示録の騎士:米国で最も危険な人物たちの観察図鑑』)は8月29日に発売されます。

Syndicate content