« 前  

2014年12月31日(水)

  次 »
  • 教皇フランシスコは、歴史に残る気候変動について世界の12億人のカトリック教徒に行動を促す包括的な教皇回勅(encyclical)を準備中です。この文書は世界中の5千人のカトリック司教と40万人の聖職者に送られ、それが教区民に配布されます。世界中のカトリック教徒の人数だけを考えても、気候変動に関する法王の高らかな呼びかけは、最大の環境グループの呼びかけよりも多くの人々のもとへ届くことになります。「この文書は、気候変動は現実の脅威だという科学者のコンセンサスを支持し、森林や自然環境の破壊を、教皇フランシスコが批判し続けてきた特定の経済モデルと関連付けています」と、オースティン・アーベリンは言います。オースティンは新しい伝記The Great Reformer: Francis and the Making of a Radical Pope(『偉大な改革者: 急進的教皇フランシスコの誕生までの道のり』)の著者です。教皇は来年、国際連合総会で演説する予定で、またパリで開催される国連気候サミットを支援するため、世界の主要宗教のサミットを開催する予定です。

  • 教皇フランシスコは今年、花形外交官のような活躍を見せました。キューバと米国の関係改善に決定的な役割を演じ、両国の大統領から名指しで謝意を表明さ れたり、12月にはグアンタナモ米軍基地の捕虜収容所の閉鎖という、米国がもう一つの外交上のハードルを越えるためにも援助の手を差しのべました。教皇は、国際的な人脈を通じて人道的な解決法を見つけるために手を貸したと報じられています。教皇フランシスコについての新しい伝 記The Great Reformer: Francis and the Making of a Radical Pope(『偉大な改革者: 急進的教皇フランシスコの誕生までの道のり』)の著者オースティン・アイバリーと共に、教皇の達成した数々の変革をおさらいします。女性の地位の問題につ いては、教皇は女性司祭の叙任を認めるところまではいかないまでも「より重要で広範な参加の機会を提供する」ようカトリック教会に呼びかけています。また、 ラテンアメリカの「解放の神学」は数十年にわたって社会主義的な傾向があるとしてバチカンから攻撃されてきましたが、フランシスコ教皇は近年その重要性を 認める方向に動いています。

  • 記録的な暖年となった2014年最後の放送は、気候活動家で作家のビル・マッキベンのスピーチです。マッキベンは2007年に温暖化対策を要求する行動集 団「350.org」を共同設立し、地球温暖化 への対策を怠ることの危険性を警告し続けてきました。彼は最近、「350.org」の日常業務の指導的役割から離れる意向を表明しました。とはいえ、上級 顧問となって理事会にはとどまり続け、今までの仕事の90%程度は変わらないと本人は述べています。マッキベンは今月初め スウェーデンのストックホルムで、「もう一つのノーベル賞」として知らるライト・ライブリフッド賞を受賞しました。本日はその演説の抜粋して放送します。

Syndicate content