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2014年8月12日(火)

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  • 米国によるイラク北部への空爆が5日目を迎える中、バグダッドでは政治的危機が起きています。8年前の2006年、ヌーリー・アル=マリキは米国の援助を受けて首相になりました。その米国はいま、アル=マリキの後釜探しを手助けしています。しかし、アル=マリキは退任を拒否し、バグダッド周辺に部隊を配備、クーデターを仕掛けたとして反体制派を非難しています。この政治危機の悪化は、米国による北部の武装組織「イスラム国」への空爆と同時進行しています。オバマ大統領は8月第1週、米国の領事館があり軍関係者が滞在する都市アルビルへの武装組織の侵攻と少数派ヤジディ教徒の虐殺を止めさせる目的で空爆を許可しました。米当局は、「ペシュメルガ」と呼ばれるクルド人勢力に、CIAが秘密裏に 武器弾薬を直送していることを認めています。ガーディアン紙の国家安全保障担当の編集者であるスペンサー・アッカーマンから話を聞きます。

  • イラク危機についての放送を続け、イラク北部で展開されている聖戦(ジハード)の拡大から逃げる少数宗派ヤジディ教徒の窮状を見ていきます。数千人のヤジディ教徒が、シリア国境付近のシンジャル山に、食糧も水もなしで閉じ込められたままでいます。彼らは、彼らに「悪魔の崇拝者」として烙印を押した武装組織「イスラム国」の攻撃の脅威から逃れるためにそこに避難してきました。イラクの人権大臣モハメド・アル=スダニは、「イスラム国」は、ここ数日間で少なくとも500人のヤジディ教徒を殺害したと言います。犠牲者の中には、生き埋めにされた人々もいると報じられています。また、約300人の女性が奴隷として誘拐されたとも報じられています。米国は、イラク北部で「イスラム国」を標的にした空爆を行うと共に、シンジャル山に救援物資の空中投下も行っています。イラク北部の都市アルビルから、「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の中東と北アフリカプログラムの副代表であるジョー・ストークから話を聞きます。ストークは、イラク北部でイスラム武装兵士から逃げてきたヤジディ教徒たちと会ってきました。

  • ミズーリ州セントルイスでは、抗議者たちが武器を持たないアフリカ系米国人の10代の少年を殺害した、警察による銃撃に対する正義を求めています。18歳のマイケル・ブラウンは8月9日の土曜日の午後、ファーガソン郊外で射殺されました。報道によれば、ブラウンは、友人と道路の真ん中を歩いていたところ、車で近づいた一人の警官がに歩道に行くよう命じられました。セントルイス郡警察は、ブラウンがこの警官に襲い掛かり、パトカーの中の武器に手を伸ばそうとしたと主張しています。しかし目撃者は全く違う説明をし、ブラウンは警官の発砲から逃れようとし両腕を挙げたままで撃たれたと言います。ブラウンは最近高校を卒業したばかりで、今週から始まる大学の授業に行くことになっていました。この銃撃の直後に始まった抗議行動は、8月10日にデモ隊が犬を連れた機動隊と衝突して緊張は頂点に達しました。ファガーソンで地元社会と話し合いを行っている「全米黒人地位向上協会」(NNACP)の代表兼CEOのコーネル・ウィリアム・ブルックスに話を聞きます。リアルタイムでツイートし、Vineアプリで抗議者らの映像を投稿しているコミュニティ活動家のアントニオ・フレンチからも話を聞きます。

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