米国では、西アフリカより帰国し、エボラ熱感染の兆候のない医療関係者の隔離措置を巡る議論が白熱しています。10月29日、メイン州知事は、シエラレオネで患者の治療にあたった後、帰国し、エボラ熱検査も陰性だった看護師ケイシー・ヒコックスに、21日間の自宅隔離を強制するよう法機関に要請すると発表しました。ヒコックスは、病院前に設置されたテントで彼女を隔離させた、ニュージャージー州のクリス・クリスティ州知事を公然と非難したことで、全米でニュースとなりました。ヒコックスは、ニュージャージーに対してしたのと同じく、メインの措置に対しても異議申立てをするつもりだと言っています。「州政府は、メイン州を保護する目的なのはよくわかっています」ヒコックスは29日夜言いました。「私は公衆衛生分野で長年働いてきましたし、私の目標も常にそこにありますが、科学に基づいた判断をすべきですし、私は完全に健康です」今回の議論について、ジョージタウン大学「オニール国内および国際保健法研究所」(O’Neill Institute for National and Global Health Law)教授で、学部長のローレンス・ゴスティンに話をききます。ゴスティンは世界保健機関(WHO)「公衆衛生法共同研究センター」(Collaborating Center on Public Health Law)代表も勤めます。
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10月の第5週で、大型ハリケーン、サンディがニューヨーク市地域を襲い、米国史上最悪の被害を出してから2年が経ちました。プロプブリカ(ProPublica)とナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)の新たな共同調査は、米赤十字(American Red Cross)のサンディ災害後の対応は、助けを必要とする被災者への対応よりも、同グループのイメージと評判に気を取られるという失態を犯したと主張しています。この報告によれば、米赤十字は輸送手段と資金を被災者支援に回すかわりに、記者会見に使ったといいます。同報道の推定によれば、米赤十字は、サンディ直後の被災者支援で、平均30パーセントの食事を無駄にしたとしています。プロプブリカの記者ジャスティン・エリオットと、赤十字で災害専門家といて働き、2012年のハリケーンの後、同組織による食料、避難所、補給品支給を監督していたリチャード・リーケンバーグに話をききます。またこの調査に対する、米赤十字の公式声明も放送します。
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2014年中間選挙が迫る中、匿名寄付者が数百万ドルの「闇の資金」を投入することで、判事選をどう作り変えているのかを見ていきます。判事候補の選挙戦への寄付を、立法機関の選挙援助よりも安価に、しかもより影響力を増す手段と見なしている者もいます。マザージョーンズ誌の新たな調査報道記事はIs Your Judge for Sale?: Thanks to Karl Rove and Citizens United, judicial elections have been overtaken by secretive interest groups, nasty ads, and the constant hustle for campaign cash(「おたくの判事を金で買える? ――カール・ローブとシティズンズ・ユナイテッド判決のおかげで 秘密主義の圧力団体と 下品な選挙広告と 絶え間ない選挙資金集めに乗っ取られた 裁判官選挙」)です。同誌の上級記者アンディ・クロールに話をききます。