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2013年3月21日(木)

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  • 今週は米国のイラク侵攻から10周年 にあたります。イラク帰還兵トーマス・ヤングの壮絶な人生と迫り来る死に目をむけましょう。イラクで負った傷はヤングに麻痺を残しましたが、その傷から耐えがたい痛みが生じていることから、ヤングは投薬と栄養チューブを使った流動食による食事を絶ち、自らの命を終わらせる決断をしたと、先日発表しました。カンザス・シティの自宅より、妻のクラウディア・クエラーと共に、ヤングがその決心について語ります。著名なトークショー司会者で、2007 年にドキュメンタリーBody of War(『ボディ・オブ・ウォー』)を制作したフィル・ドナヒューにも話を聞きます。ヤングのリハビリと、政治に目覚めイラクへの侵攻と占領に反対の声を上げる反戦米退役軍人の代表的人物の一人となるまでの過程を描いたドキュメンタリーです。「病いに冒され消耗していることにいやけがさして 疲れたこと。それがひとつ。そしてもう一つは、衰弱していく自分を見たくないから」とヤングは、決意の理由を語ります。ドナヒューは、ヤングの宣言について「たぐいまれな精神的勇気だと思う。彼は人々にこれを見てもらいたいのです。彼は私が生涯目にした中で最も、血なまぐささが見えなくされた戦争から帰還した人ですから。こ ういうことが私たちの目に触れることはありません。しかし米国の5パーセント、もしかしたら1パーセントが……この戦争のために自己を犠牲にしました。トーマス はその1人なのです」

  • 2003年、 著名なテレビ司会者フィル・ドナヒューは、イラク侵攻を目前とした時期にMSNBCでプライムタイムに放送されていたトークショー番組『ドナヒュー』から解雇され ました。問題は視聴率ではなく、ドナヒューの意見でした。MSNBCの内部メモによると、ドナヒューは「ライバル局がことあるごとに愛国心をあおっている時期に、リベラルな反戦政策を求める声の受け皿となって」おり、「戦争の時期に、NBCの公 の顔として問題ある存在」だったのです。10年後の今、ドナヒューはこの解雇について、「彼らは反戦の声を恐れていたのです」と語ります。

  • イラクからの帰還兵トーマス・ヤングは、2004年 にイラクで攻撃を受け、麻痺が残りました。3ヶ月後に病院から退院し帰宅すると、反戦イラク帰還兵の会(IVAW)のメンバーとして活動を始めました。ヤングは先日、投薬と栄養チューブを使った流動食による食事を絶つと発表しました。これは、死期を早めることを意味します。カンザス・シティの自宅より、ヤングが番組に参加し、執筆した手紙A Message to George W. Bush and Dick Cheney From a Dying Veteran(『ジョージ・W・ ブッシュとディック・チェイニーへ、死にゆく退役軍人からのメッセージ』)を朗読します。ブッシュ前大統領とチェイニー前副大統領に対しヤングは 「あなたがたは司法の裁きを免れたかもしれないが、私たちの目には二人とも、戦争犯罪、略奪、そして殺人の重罪犯です。幾千もの若きアメリカ人――私の仲間である米国の兵士――も殺され、あなた方の手でその未来を奪い取られました」と言います。

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