戦場の米国:上院の防衛法案で米市民が無期限軍事拘留に直面

2011/11/29(Tue)
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米上院は11月最終週、米政府による無期限拘留が大幅に拡大適用される結果につながる、国防省予算案を決議する予定です。国防権限法(the National Defense Authorization Act)には、軍がテロ容疑者とみなす誰でもを、世界中のどこでも、罪状も裁判もなしで投獄する権利を軍に与える条項があります。同法案は事実上、軍が“戦場”とみなす定義を、世界中のどこでも、たとえ米国内であっても拡大するというものです。同法案の起草者であるミシガン州選出の民主党上院議員カール・レビンとアリゾナ州選出の共和党上議員ジョン・マケインは、超党派の取り組みとして同法案の成立に向けてキャンペーンを行ってきました。しかし、ホワイトハウスは、国防長官のレオン・パネッタ、国家情報長官のジェームズ・クラッパー、FBI長官のロバート・ミュラーを含む高官らの後押しを得て、拒否権発動をちらつかせていました。「米議会が今回しようとしていることは、マッカーシー時代以来初めてのことです」と、番組のゲストで、上院に対し、同法案および拷問を禁止する行政命令を撤廃する別の条項に反対票を投じるよう26人の引退した軍指導者からの署名を集めたヒューマン・ライツ・ファースト(Human Rights First)のダフネ・エビエタは言います。「この件で、我々は、行政が裁判をしないまま軍事拘留で10年以上も人々を躍起になって拘束するのを見てきました。だから、ここで彼らが同じことを続けないわけがありません。ですから我々は今、米国市民、合法的米国居住者、そして外国の人々の無期限軍事拘留について話しているのです」。

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