左派シリザ党が歴史的勝利 ギリシャが最前線を行く欧州の反緊縮の闘い

1月末のギリシャの総選挙でシリザ党(急進左派連合)が勝利を収め、公約どおり「緊縮政策の撤廃」に動き出したことは、欧州各地にみられる左派の台頭を象徴するような事件でした。ギリシャの債務危機を巡っては、これまで何度か取り上げてきましたが、ユーロ圏諸国、欧州中央銀行、IMFの3者による救済パッケージには過酷な財政緊縮政策の実施が組み込まれており、債務を返済するために自国民の生活を破壊するような内容です。救済されるのは民間銀行なのに、そのツケは国民が負担する、例のパターンです。5年にわたって緊縮政策を続けた結果、ギリシャでは中産階級が激減し、既存の中道政党は右派も左派も支持基盤を失ったと、ゲストのパナヨタキス氏は指摘します。その結果、弱小政党だったシリザが有権者の反緊縮の声を代表する存在となり、政府に送り込まれたのだと。(18分)

次のシリザ? スペインM15運動から生まれた反緊縮政党ポデモスの大躍進 党首パブロ・イグレシアスに聞く

2014年、反緊縮を掲げるスペインのポデモス党は、結党4か月にして欧州議会議員選挙で5議席を獲得しました。スペイン二大政党の国民党と社会労働党は前回選挙時よりそれぞれ250万票以上を失い、大敗を喫しました。結党から1年を経たポデモス党の党首、パブロ・イグレシアス氏をゲストに迎え、民衆に焦点を当てた政策について聞きます。(18分)

「ナチスの医師たち」の著者ロバート・J・リフトンとの対話 (1) CIAの拷問に加担した心理学者の罪

米国の著名な精神医学者、ロバート・ジェイ・リフトンへのインタビューです。リフトンは、広島の被爆者に対するインタビュー調査とその精神的側面に光をあてた『ヒロシマを生き抜く─精神史的考察』の著者として知られています。長年にわたり、戦争をはじめとする極限的な状況における人間の心理について批判的分析を行ってきた研究者です。近著、Witness To Extreme Century : A Memoir (『極限の世紀の証言者 ~回想録』) では、これまでの自身の活動を、研究者としての学問的行為であると同時に、「証言者」としての行為であったと振り返っています。前半は、世界最大の心理学者の団体である米国心理学会(APA)がブッシュ政権の拷問採用に積極的に関与していたという最近発覚したスキャンダルをめぐり、専門家集団が非人道的な犯罪に加担する心理について語ります。(14分)

ロバート・J・リフトンとの対話 (2) 悪の社会化 専門家・知識層とジェノサイドの関係

米国の著名な精神医学者、ロバート・ジェイ・リフトンへのインタビューです。リフトンは、広島の被爆者に対するインタビュー調査とその精神的側面に光をあてた『ヒロシマを生き抜く─精神史的考察』の著者として知られています。長年にわたり、戦争をはじめとする極限的な状況における人間の心理について批判的分析を行ってきた研究者です。近著、Witness To Extreme Century : A Memoir (『極限の世紀の証言者 ~回想録』) では、これまでの自身の活動を、研究者としての学問的行為であると同時に、「証言者」としての行為であったと振り返っています。後半では、ナチスの犯罪に加担した医師たちの研究を通じてわかったのは、極悪な国家犯罪の遂行には専門知識集団が不可欠であり、ジェノサイドの核心部分を担うのは体制に順応する能力の高い専門家集団であるということについて話します。(12分)

TPP 新たなリーク文書で国民の健康と医療への企業支配強化が鮮明になり 米国内の反発が高まる

世界的規模で巻き起こる反対運動にもかかわらず、大筋合意に向け最終段階に入ったと言われる環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉。厳しい守秘義務が課され、議員でさえその膨大な内容と全体像が見えないとされ、その全容はいまだ闇の中です。ウィキリークスがこじ開けた穴からのぞくしかありません。そのわずかなリーク内容が発表されるたびに、あまりの不公平な内容になぜこのような条約が締結されようとしているのかと、各方面から強い反対の声が上がっています。この協定が成立すると、参加12カ国で世界GDPの約40%を占める自由貿易圏が形成されると言われます。今回取り上げた番組では、パブリックシチズンのピーター・メイバードゥクと、ヒューマンライツウォッチのジョン・シフトンをゲストに迎え、ウィキリークスが最近公表したリーク草案、「法的・制度的事項」の透明性に関する章の付属文書を基に、TPPの医療・医薬品問題や人権問題への影響について語っていただきます。(21分)

変わりゆくキューバ (2) 先駆的な有機農法システムは米国アグリビジネスの参入で生き残れるのか?

キューバの話題の後半は、1990年代に始まって大成功を収めた有機農業に焦点をあてます。1990年代に実際にキューバに暮らし、研究を行っていた経験を持つ、キャサリン・マーフィをゲストに、世界でも稀に見る先駆的有機農業システムを作り上げたキューバの様子を、カレン・ラヌッチらの取材ビデオ(記録映画『ハバナからのポストカード』の一部)を見ながら考察します。人口約1,100万人のキューバはいまや主要な食品や農産物の有望な新市場として世界中の食品・農業の多国籍企業の市場参入のターゲットとなりつつあるのです。(15分)

オーストラリアの保守派首相トニー・アボットが与党に引きずり降ろされる タリク・アリ

先のセグメントの続きで、臨時ニュースとして飛び込んできたオーストラリアの首相交代について、タリク・アリが明快に説明しています。ちょっと前の日本と同じように、めまぐるしく首相が交代するオーストラリアの政治。2年前に就任したトニー・アボット首相は日本の安倍晋三首相と大の仲良しで、経済連携協定(EPA)を結んで自由主義政策を一緒に推進し、軍事的にも中国を脅威とみなして日本との同盟強化を進めています。そのアボット首相が、与党自由党の党首選でマルコム・ターンブル通信相に敗れ、首相の座を明け渡すことになりました。突然の首相交代劇の背景には、アボット首相のすさまじい不人気があったようです。それに比べターンブル新首相は人気も人望もありますが、軍事政策でどれほどの違いがあるかは疑問のようです。(4分)

068Andou-課題3 刑事司法による黒人差別

DN4Class
試写用です

06Itou-課題6 政治とアート

DN4Class
試写用です

グレン・グリーンウォルド: パリ襲撃を口実に市民監視を正当化する政府、戦争を煽る「従順」なメディアとムスリムへの卑劣な責任転嫁

11月13日金曜日に起きたパリの襲撃で、世界が一気にキナ臭くなってきました。フランスのムスリムたち1月のシャルリエブド襲撃事件に続いて再びイスラム憎悪の高まりに怯えています。各国で移民への反感も露骨になってきました。フランスでは非常事態が宣言され、デモも禁止されています。欧米諸国はここぞとばかりに防衛と監視の体制を強化し、イスラム国に空爆で報復していますが、そんなことではテロ根絶どころか民間人の犠牲がテロに拍車をかけるだけで、喜ぶのは軍需産業だけです。グレン・グリーンウォルドは、現在の異様に好戦的な空気は2003年にブッシュ政権がイラクに侵攻したとき以来のものだと懸念します。(27分)

070Ono-課題3 刑事司法による黒人差別

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メアリー・ロビンソン: 人権とジェンダーの平等が気候変動対策の根幹

12月10日は、世界人権宣言の採択を記念する世界人権デーです。2015年のこの日、パリでは、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が開催されていました。この動画では、現地パリから、国連で人権擁護の活動に従事した、元アイルランド大統領のメアリー・ロビンソン氏に、「人権問題としての気候変動問題」をテーマにインタビューします。国連時代に目の当たりにした、アフリカの環境悪化による現地の人々への被害に触れながら、ロビンソン氏は、今後気候変動への対策を考える上で、人権問題がいかに中心的な課題となるかを訴えます。(18分)

ブロキュパイ運動 ユーロ圏の「緊縮政策の実験」を止めよ フランクフルトで数千人のデモ

2014年3月18日、ドイツのフランクフルトで数千人のデモが警官隊と衝突し、双方で数十名の負傷者が出ました。この行動を起こしたのは、この日に催された欧州中央銀行(ECB)の新しい本店タワービルの落成記念式典を阻止するブロキュパイ(Blockupy)運動の活動家たちでした。ブロキュパイは、多数の左翼団体や社会正義を求める団体の連合体です。彼らがECBを攻撃するのは、ユーロ圏で緊縮政策を推進する国際機構の中心だからです。この政策が欧州全体に貧困と失業をもたらし、特にギリシャなどの周縁諸国にひどい影響を与えていると、「ブロキュパイ」デモに参加したドイツ人の気候正義活動家タジオ・ミューラーは語ります。(9分)

FCC ネット中立性の保護に転換 ケーブル業界の支配から「開かれたネット」を守る市民の勝利

2015年学生字幕翻訳コンテストで取り上げた課題の(1) 市民が守る「ネットの中立」の字幕動画です。 インターネットが企業利益の追求のために二層化してしまうところだったのを、それに反対する膨大な市民の声が止めました。「ネットの中立」という抽象的な言葉ではぴんとこないのですが、ことの重大性を普通の人々に周知させる努力がいかに重要かがよくわかります。 (12分)

潰された虫けらじゃない  パキスタンの子どもの巨大写真で米無人機操縦士に立ち向かうアーティスト

2015学生字幕翻訳コンテスト 課題6: 政治とアートの受賞作です。無人機攻撃への反対運動の一環として、数名のアーティストと村民が、パキスタンの平原に広がる、小さな子どもの顔を描いた巨大なバナーを公開しました。企画者によれば、この女の子は両親と幼い兄弟を、米の無人機攻撃により亡くしました。この女の子の写真は、衛星写真でも確認可能なほどの大きさがあります (3分)

ケリー国務長官の広島訪問の陰で 米国は1兆ドルかけて保有核兵器をひっそりと刷新

オバマ大統領は5月26、27日に三重県で開催されるG7首脳会議(伊勢志摩サミット)に出席の後、被爆地の広島を現職の米国大統領として初めて訪問する予定です。今回の訪問は、日米が歴史問題を乗り越えて強固な同盟関係を築き、「核なき世界」の実現に向けた国際的機運を盛りあげる歴史的な一歩とうたわれています。しかし実際の政策を見ると、両国の首脳にそんなアピールをする資格があるのかどうかは疑問です。国民の反対をねじ伏せて原発を推進する日本政府には核兵器保有への下心が透けて見えますが、米国だって膨大な核兵器庫の刷新をひっそりと進めているのです。(9分)

ミシェル・アレグザンダー:現在の黒人大量収監のルーツは奴隷制度やジム・クロウ法に

☆ この動画は、「学生字幕翻訳コンテスト2015」の特別審査員賞の受賞者の作品です。 ミシェル・アレグザンダー教授へのインタビューの続きです。このセグメントでは、米国における黒人の異常な収監率の実態と、その裏にある歴史的な黒人労働力の搾取の問題に焦点を当てています。ファーガソンの住民の集団訴訟では、黒人を標的とした刑事司法システムを「現代版の債務者監獄」と呼んでいます。借金が返済できないと投獄され、働くか金を工面するかするまで収監されるという19世紀以前の制度が、現在の米国の刑事司法によって再現されているというのです。ほんの些細な違反をもとに黒人を検挙し、罰金→未納を理由に逮捕→実刑判決という流れでどんどん犯罪者をつくり出し、前科者の烙印を押して普通の生活ができにくくし、結局は刑務所を出たり入ったりの人生に陥れるという、いわば刑事司法による再奴隷化のシステムです。(16分)

近代オリンピック秘史と祭りをダシにする惨事便乗型資本主義

いよいよリオ五輪の開幕です。『悪魔と踊るブラジル』の著者デイブ・サイリンと『パワー・ゲーム オリンピックの政治史』の著者ジュールズ・ボイコフ氏をゲストに迎え、オリンピックの歴史にまつわる興味深い事実や変質について話します。近代オリンピックの父クーベルタンは「愛と平和と環境保護」という理念を掲げましたが、その一方で巧妙に仕組まれたショーであり、排除のゲームであるという側面も浮かび上がります。

ジョセフ・スティグリッツ  クリントン候補に提言 「米国経済のルールを書き換えよう」

☆ この動画の字幕は、神戸女学院大学とソルボンヌ大学の両通訳翻訳コースの皆さんが合同授業で取り組んでくださった作品です。安倍首相もご意見を仰いだ経済学の世界的権威スティグリッツ教授のインタビューに挑戦。早い時期からヒラリー・クリントン民主党大統領候補の経済政策顧問をつとめているジョセフ・スティグリッツ。昨年秋に出版されたRewriting the Rules of the American Economy: An Agenda for Growth and Shared Prosperity(『アメリカ経済のルールを書き換える 成長と共栄に向けた提言』)は、クリントン陣営の経済政策に影響を与えるだろうと注目されました。そこで語られているのは、現在の米国の経済は岐路を迎えており、過去30年あまり続いてきた実験が失敗したのは、もはや誰の目にも明らかである。レーガン政権の時代に始まった政策が、過度の富の集中によって需要を消滅させ経済自体を破壊している。この誤った政策がもたらした経済構造を転換させなければいけないということです。実際、バーニー・サンダースは格差の問題を中心に据えて大きな支持を集めましたが、ヒラリーもそれに押されて所得格差が経済全体をゆがませていると主張しています。スティグリッツ教授が期待する政策を詳しく聞いてみましょう。(18分j)

7万人の断種につながりナチ科学者の弁護にも引用された米国史上最悪の最高裁判決

今回は、米国史上最悪と言われる最高裁判決が下された「バック対ベル訴訟」を取り上げます。1927年、米国の連邦最高裁は、精神病または知的障害と言われている人々に対し、州が不妊手術を強制することを可能とするバージニア州の法律を支持する判決を下しました。この訴訟の原告は、何の障害も持っていないにもかかわらず州の隔離施設に収容されていた、キャリー・バックと言う若い女性でした。判決は、バージニア州はバックに不妊手術を施す権利があるとするもので、判決文を書いたオリバー・ウェンデル・ホームズ・ジュニア判事は、「知的障害が3代も続いたなら、もう十分だろう」と締めくくっています。この判決により、子孫を残すには「不適格」とされた6~7万人の米国人に強制的に不妊手術が行われました。この裁判について本を書いたアダム・コーエンに話を聞きます。(20分)
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