ジョージア州の刑務所で大ストライキ

携帯電話を使って連帯し、権力者の人権抑圧に対し非暴力の闘いを挑む。しかも、指導者はいない―エジプト革命? いえいえ、2010年12月ジョージア州で起きた米国史上最大の刑務所ストライキの話です。 ジョージア州では刑務所で課される労働には、支払いがなされません。全国的にみても囚人の労働はほとんどが無給。1時間の労働にせいぜい50セントが支払われればよいというのが、水準のようです。そのため無事刑期を終えても釈放される時、ほとんど無一文で社会に戻るケースが大半を占めます。しかも、ジョージア州の場合、教育の機会も運動の機会も無く栄養状態は悪く獄房は超満員。しかも、看守はヒマにまかせて気まぐれに暴力をふるい、囚人はひっきりなしの暴力におびえなければなりません。刑務所は受刑者を更正し社会に貢献できる人物に育てるための施設ではなく、強制労働を求めるだけの施設になりさがっているのです。

公共支出の大幅削減にロンドンで50万人が抗議デモ

3月26日ロンドンで50万人を超えるデモ行進が行われ、戦後最大となる公共支出の削減に抗議しました。英国では昨年5月に13年ぶりの政権交代で保守党と自由民主党の連立政権が成立しました。新政権がまっ先に掲げた重要課題は、GNP比で1割以上に達した財政赤字への取り組みでした。そのために政府が打ち出した大胆な緊縮政策は、医療も教育も社会福祉もあらゆる公共サービスを縮小し、30万に及ぶ公共部門の雇用をカットするというものでした。デモの引き金となったのは、このような計画を進める一方で、法人税の減税試算が示されたことでした。問題は緊縮財政だけではなく、負担の不公平と極端な富の集中です。中流階級から下の人々には社会福祉の削減と増税が重くのしかかりますが、企業や投資家は税負担を軽減されるのです。大金持ちは税金を払っておらず、金融危機を引き起こして財政危機の原因を作った人々がますます富を溜め込む仕組みになっています。

アノニマス参上: ベイエリア高速鉄道(BART)のムバラク化に非難集中

「ウォール街占拠」でとっても目についたガイフォークスの仮面。占拠運動の拡散とともに全米各地にアノニマスが増殖中です。最近は日本のデモでもちらほらと・・  2010年後半にウィキリークスとのからみで急速にマスコミの注目を集め出したアノニマスですが、そこで語られるイメージは、なにやら怪しげなハッカー集団が、企業や公共機関のサイトを攻撃し、個人情報をさらし出すという危険なものです。でも、彼らの攻撃がどのような動機に基づいているのか、その背景は語られません。相手が「名無しさん」だから、彼らのメッセージには耳を傾ける必要はないのでしょうか。アノニマスって何者なの?2011年夏の事件をもとに、米国での発祥を紹介しましょう。

シリア政府は国民に対する戦争を始めた アサド体制下の民衆弾圧

シリアの内外で民主化を要求して戦う人たちは、親子2代にわたるアサド政権の戒厳令に基づく独裁体制の下で、どのような人生を送ってきたのでしょうか。シリアの第一線の人権弁護士で投獄されていましたが今年になって釈放されたハイサム・マレフと、彼の息子で人権活動家のイヤス・マレフに話を聞きました。(16分)

MFグローバル社倒産で前NJ州知事に厳しい尋問 資金不正利用を知っていたとの証言で

 前ニュージャージー州知事でその前は連邦上院議員も務めたジョン・コーザインが13日、連邦議会で証言しました。商品先物及び金融派生商品を専門とする証券会社MFグローバル社の経営トップを短期間つとめていたからです。同社はこの10月に倒産し、2008年のリーマン・ブラザーズ倒産以降で最大規模の倒産となりました。MSグローバル倒産後、管財人は本来隔離されていなければならない顧客勘定の資金のうち12億ドルにおよぶお金が紛失していることを発見しました。コーザインはMFグローバルのだれにも資金の不正利用を命じたことはないと言いますが、証人の1人はコーザインは顧客資金流用の疑いのある融資を承知していたと証言しました。投資銀行員からジャーナリストに転じたノミ・プリンズに話を聞きます。(13分)

イエメンの政権交代は「中途半端な革命」 サーレハ大統領の訪米の意図とは?

イエメンはアラビア半島の南端に位置し、サウジアラビアと接する共和国です。イエメンで民主化を求めるデモが発生したのは2011年1月、チュニジアのベン・アリ大統領の亡命直後でした。首都サヌアにある広場にはすぐに数万人規模のデモが行われるようになり、6月には大統領宮殿で爆発事件が起こりました。サーレハ大統領は重傷を負い、 サウジアラビアで手術を受けたと報じられています。湾岸諸国協力会議(GCC)はたびたび、サーレハ大統領に辞任をふくむ調停案を示していましたが難航 し、ようやく2011年11月に訴追免責とひきかえにサーレハ大統領は辞任に応じました。

いまこそチャンス:ナオミ・クライン 「スーパーストーム・サンディ」後を語る

2012年秋、ニューヨークを直撃したスーパーストーム・サンディ。環境と民主主義に関する新しい著書、そしてその映像版となるドキュメンタリー・フィルムを執筆・制作中のナオミ・クラインが、講演会後の質疑応答で「サンディ後」を語った貴重な映像です。世界的なベストセラーとなった主著『ショック・ドクトリン』で、経済や環境の危機に乗じて右派が展開する、民主主義を切り崩し権力を独占する戦略をみごとに分析してみせたクラインですが、実は危機の利用はもともと左派のお家芸だったと語ります。(7分)

トムズリバー 公害訴訟で多額の和解金を勝ち取った町

大手化学工場の廃棄物に汚染された水や大気が原因で小児がんになったとして、ニュージャージー州の住民がチバ・スペシャルティ・ケミカル社とユニオンカーバイド社など三社を訴えた事件が1980年代にありました。2002年に和解が成立し、公害訴訟 としては最大規模の和解金が支払われたとされています。和解はしましたが、企業側は最後まで賠償責任を認めませんでした。(24分)

『戦争の身体』~(1) イラク傷痍軍人トーマス・ヤングの反戦運動を描く映画 

トーマス・ヤングが、退役軍人の日の前日、妻に看取られてひっそりと亡くなりました。イラクで負傷し、半身付随になりながらも薬物中毒から立ち直り帰還兵の反戦運動に身を投じた活動家です。彼を描いた2008年のドキュメンタリー映画Body Of War (『戦争の身体』)は大きな話題になり、他の帰還兵たちよりも脚光を浴びましたが、背後には同じような悲劇が無数に存在します。日々の生活の格闘から遂に力尽きるまでの彼の人生の軌跡は、9.11事件後の世界で戦争に突き進んだ米国の悲劇をきれいになぞっています。(31分)

変わりゆくキューバ (2) 先駆的な有機農法システムは米国アグリビジネスの参入で生き残れるのか?

キューバの話題の後半は、1990年代に始まって大成功を収めた有機農業に焦点をあてます。1990年代に実際にキューバに暮らし、研究を行っていた経験を持つ、キャサリン・マーフィをゲストに、世界でも稀に見る先駆的有機農業システムを作り上げたキューバの様子を、カレン・ラヌッチらの取材ビデオ(記録映画『ハバナからのポストカード』の一部)を見ながら考察します。人口約1,100万人のキューバはいまや主要な食品や農産物の有望な新市場として世界中の食品・農業の多国籍企業の市場参入のターゲットとなりつつあるのです。(15分)

068Andou-課題3 刑事司法による黒人差別

DN4Class
試写用です

070Ono-課題3 刑事司法による黒人差別

DN4Class
試写用です

イスラエル、イラン、米国の隠れた関係

 イラクの次はイラン──ブッシュ政権が誕生したときから、イランは攻撃目標の一つに数えられていたと言われ、近くイラン攻撃が断行されるといううわさは、これまでもずっと浮かんでは消えを繰り返してきました。2007年秋にも、イランの核兵器開発疑惑をめぐって政権内で好戦的な発言が目立ちはじめ、ブッシュ大統領は退陣前の置き土産に、強引に開戦に持ち込むのではとの懸念が高まりました。イラン問題に詳しい二人のゲストを迎え、イランと合衆国との関係を、イスラエルというキーファクターを介在させて歴史的に検証しました。 (30分)

だれがベナジル・ブットを殺した? 混迷深まるパキスタン 後編

 2007年12月27日パキスタンのベナジル・ブット元首相が暗殺されました。1月8日に予定されていた首相選挙を目前に最有力候補が暗殺されるという事件の衝撃で、パキスタンは大きく揺らいでいます。暗殺の知らせが伝わるとパキスタン各地で暴動が起きました。政界に大きな穴があいたパキスタンの今後は濃い霧に包まれています。隣国アフガニスタンではタリバンが勢力を盛り返しつつあり、危険な状況も指摘されています。パキスタン出身でロンドンに住む作家・活動家のタリク・アリとシカゴの歴史家マナン・アフメドが、現在の危機を過去にさかのぼって分析し、パキスタンの政治一家に生まれたベナジル・ブットの波乱の生涯にからめて語ります。 (16分)

ブッシュ家の崩壊  親子の確執につけ入り、過激信仰集団が権力の中枢を握って侵略戦争を開始

クレイグ・アンガー記者は新著『ブッシュ家の崩壊』で、ブッシュ政権下でネオコンたちがキリスト教右派と秘かに同盟し、イラク開戦に向けて好戦機運を煽った過程を検証しています。中東紛争は、イスラム対西洋の対立を軸としてとらえられがちですが、アンガーはそれに対して原理主義という別の視点から見てみようとする試みだといいます。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教それぞれに原理主義はあります。アンガーに言わせれば、ネオコン(新保守主義)も世俗的な衣をまとった原理主義です。啓蒙主義を経た近代社会とは相容れないこうした勢力の巻き返しが、現在の事態の大きな背景を描いていると彼は述べます。(30分)

インディアナ州兵 イラクでの化学物質被害でKBRを告訴

インディアナ州兵としてイラクに従軍した16人が、ヒューストンを拠点とする国防総省の契約業者KBR(Kellog Brown and Root's)を告訴しました。内容は、2003年イラクにおいて、兵士たちがKBR職員の護衛を任命されたとき、KBRは有毒化学物質の存在を知りながら、兵士らに警告せず、症状が出ているのに毒物に曝し続けたというものです。KBRの元親会社ハリバートン社は、チェイニー元副大統領が大量の株式を所有し、米軍のイラク侵攻後の復興事業を請け負い、大もうけしたことで有名です(19分)

70億ドルの核備蓄追加予算

オバマ政権が議会に提出した2011年度予算案は史上最大規模の3兆8000億ドルですが、増えたのは軍事予算ばかりで、国内支出は軒並み削減です。そんな中で目を引くのが、核兵器関連予算の5年間で70億ドル超の引き上げです。 米国の核兵器を削減し「核なき世界」をめざすという2009年4月のプラハ宣言から大きく後退したように見えますが、数量の削減に伴う安全管理徹底と補修の費用のためだと説明しています。ニューメキシコ州ロスアラモス研究所の新たなプルトニウム生産施設の新設もその一貫です。サンタフェの州議事堂から話すニューメキシコ核監視団のジェイ・カグラン事務局長は、オバマ政権は条約の批准をたてに上院共和党議員に食い物にされているのだと言います。(10分)

経済学者J・スティグリッツ 米国主導の世銀・IMF体制に挑戦する新BRICS銀行に大喝采

BRICSと呼ばれるブラジル・ロシア・インド・中国・南アの5カ国が今年7月、ブラジルのフォルタレザで首脳会議を開き、新たな開発銀行の設立を発表しました。世界の人口の4割、GDPの25%を占める巨大グループが、先進国にたよらない自前の開発銀行を創設したことは大きな話題となりました。元世銀主任エコノミストのジョセフ・スティグリッツに、この動きの重要性について聞きます。(13分)
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