ルワンダ虐殺に取り組んだ人権活動家アリソン・デフォージ

コンチネンタル航空3407便がニューヨーク州バッファロー付近で墜落した事故で、ルワンダ専門家として世界の第一線で活躍したアリソン・デフォージが亡くなりました。彼女は、ルワンダでのツチ人の虐殺開始から数週間後の1994年5月に、この虐殺をいち早く「ジェノサイド」と断言しました。1999年には、ルワンダ大虐殺の優れた報告書と評価されている著書『Leave None to Tell the Story:Genocide in Rwanda(誰ひとり生かすな:ルワンダ大虐殺)』を出版しました。長年活動を共にしてきたヒューマン・ライツ・ウォッチ代表のケネス・ロスに、彼女の思い出を語ってもらいました。(26分)

コナー・フォーリー「人道主義は いかに戦争へと向かったか」

紛争が民衆にもたらす暴力や人権侵害を解決する方法として、しばしば「人道的介入」の必要性が語られます。しかし、コソボ自治州(その後2008年に独立を宣言)におけるアルバニア系住民の保護を名目にしたNATOによるセルビア空爆、フセイン政権によるクルド人やシーア派住民への弾圧が導火線の一つとなった英米軍主体のイラク侵略など、実際の例をみると、むしろ紛争を拡大し、民間人の被害の深刻化をもたらす例が目につきます。ゲストは『細い青い線─人道主義戦争への道』(The Thin Blue Line: How Humanitarianism Went to War)の著者コナー・フォーリー氏。数多くの紛争地帯で人道援助活動に携った経験をもとに、人道的介入論の起源と問題点を分析します。(13分)

ユタの大学生 原野を救うため飛び入り入札で権利買い占め 後編

米国土地管理局は2008年末、ユタ州南部に広がる連邦政府所有の原野における石油ガス採掘権の競争入札を断行しました。この売却には多くの環境団体が「石油ガス業界へのブッシュ政権最後の置き土産」と非難していました。こうした中、ユタ大学で経済学を学ぶティム・クリストファーは、たった一人で競売の妨害をこころみました。彼は入札会場に入り込み、入札に参加することによって多くの区画の値をつり上げ、結果的に2万2000エーカー(約8900ヘクタール)を落札したのです。(7分)

グアンタナモ収容者の異議申立の権利を認める最高裁判決 3度目の正直?

キューバのグアンタナモ米海軍基地に収容されている人々が、米国の連邦裁判所に意義を申し立てる権利を認めると、米国連邦最高裁が判断を下しました。グアンタナモに収容された人々の人権に関する問題で、米国の最高裁判所がブッシュ政権の意に反した判決を下したのは、この4年で3回目です。(11分)

「リスナーのための放送局」パシフィカ・ラジオの60年 前編

独立放送局の草分けパシフィカ・ラジオの60周年記念番組です。1949年4月15日午後3時、良心的兵役拒否者でカリスマ的な平和活動家ルイス・ヒルがマイクに向かって「こちらはKPFAバークレー放送局です」と第一声を発しました。米国で初めての、リスナーの寄付で支えられた非営利ラジオ局が誕生した瞬間でした。 60年後の今、米国の商業メディアは危機に瀕しています。ジャーナリストの大量解雇、100年の歴史をもつ新聞社の倒産が相次ぎ、放送局の刻々収入も激減しています。こうした中で、株主ではなく市民に奉仕する非営利のジャーナリズムに新しい報道のモデルを求める動きも起こっています。このようなとき、米国最古の非営利放送局の歴史をたどってみるのは、たいへん意義のあることです。(21分)

ダルフール殺戮でスーダン大統領にICCの逮捕状 是非をめぐる討論

2009年3月4日、国際刑事裁判所(ICC)は、2003年以降続いているスーダン西部のダルフール地方における内戦で行なわれた戦争犯罪と人道に対する罪に責任があるとして、スーダンの現職大統領オマル・バシールに逮捕状を出しました。2005年の国連安全保障理事会による付託を受けてのものです。しかしスーダンはICC規定の締結国ではなく、バシール氏が拘束される可能性のない時点で逮捕状を発行したことには、様々な観点から賛否両論が提示されています。事実、スーダン政府は決定に反発し、国内で人道支援活動に従事する欧米系の支援団体の多数がスパイ行為を行っていると非難して追放を決定しました。和平への取り組みに関与するアフリカ連合も逮捕状発行に反発しています。<br><br> 番組では、今回の決定を支持するヒューマン・ライツ・ウォッチ理事でICC設立のための運動を主導したリチャード・ディッカー氏と、ハーバード大学の学部横断組織人道主義プロジェクトの纏め役で、今回の決定を「象徴的な動きに過ぎず、却って人道危機を招きかねない、性急な行動」だと批判するアレックス・デ・ウォール氏を招きます。(14分)

あなたもISPになれる デジタル格差を埋める非営利プロバイダ創始の手引き

連邦通信委員会(FCC)は4月8日、米国の全家庭に高速インターネット回線を普及させる計画に着手しました。72億ドルの景気対策予算がブロードバンド推進にあてられ、特に地域社会を基盤とする団体が助成対象となります。これは住民型ワイアレス・プロバイダの創設に絶好の機会だと、ノースカロライナの非営利プロバイダMAINのウォリー・ボウエン氏は言います。大手通信事業者に支払われるサービス料金は中央に吸い上げられ、ウォール街の投資家を潤すだけですが、このデジタル支出の一部を押さえて地域社会に還元し、住民メディアを支援しようというのが、地元奉仕型の非営利プロバイダの発想です。プロバイダ収入を、非営利番組の取材や制作の費用に充てることも可能です。(10分)

AIG救済はウォール街インサイダーによる連邦政府のっとり

政治評論家マット・タイビが、AIG救済問題の真相を追及します。タイビによれば、世界的規模の経済破たんと政府による救済措置は一種のクーデターです。金融業界は長年にわたり選挙を金で動かし、金融規制を骨抜きにしてきましたが、ついに今回の金融危機で、少人数のウォール街インサイダーによる政府の乗っ取りが完成したのだと言います。今回の金融危機で目立つのが、ゴールドマン・サックスの焼け太りです。AIG救済問題も、じつはゴールドマン・サックスの救済だったとタイビは言います。(20分)

オバマのブラックウォーター? 傭兵会社トリプル・キャノピー

オバマ政権は、イラクに駐在する米国要人の護衛のために、従来のブラックウォーター社(社名はXeに改称)に代えて、民間軍事会社トリプル・キャノピー社と契約する方針を固めました。バグダッドにある巨大な軍事要塞のような米国大使館の警護も同社に委託されます。トリプル・キャノピー社は、イスラエルでも米国外交官の護衛を請け負うもようです。ブラックウォーターを詳しく調査してきたジャーナリストのジェレミー・スケイヒルは、これを「オバマによる占領ブランドの一新」と評します。(8分)

「利益至上主義が新聞を殺した」非営利ジャーナリズムの提案

ネットによる情報配信は民主的であり、無料で情報にアクセスできるのは素晴らしいのですが、ブログの情報には実際の取材によるものはほとんどなく、たいていは他所の情報の寄せ集めです。一次情報を提供するコストを無視すればやがては取材をする者はいなくなり、信頼できる情報がなくなり、最終的には社会全体が損失をこうむります。しかし米国の新聞の凋落が始まったのは、じつはネットやデジタル技術が台頭するずっと前でした。(10分)

Googleブックサーチ訴訟の和解は裁判制度を利用した独占の正当化

米国の訴訟和解が日本の著者や出版社にまで影響することで日本でも少なからぬ反響をもたらしたグーグルのブックサーチ機能をめぐる裁判と和解について、一つの視点を提供するセグメントです。グーグル社は大学などの有名図書館が所蔵する膨大な数の書籍をデジタル化し、インターネット上で公開する壮大な計画を数年前から進めています。すでに700万冊以上が電子化されていますが、著作権が保護されている書籍の検索サービスについては、著作権者の権利を侵害するものであるとして米国作家組合や出版社協会を中心とする集団代表訴訟(クラスアクション)が起こっていました。今年4月に訴訟は和解に達しましたが、訴訟の性格上、著作権を保持するすべての人に影響を及ぼすことになるので、問題はさらに拡大しました。(25分)

ブッシュ政権の拷問政策にオバマはどう対応すべきか? 後編

ブッシュ政権が残した大問題の一つは、拷問の合法化です。5月に拷問メモがオバマ政権の手で公開されたことを受け、パウエル長官の元側近が尋問はイラク戦争を正当化する理由をみつけるためだったと証言したり、拷問の合法化にかかわったブッシュ政権の法律顧問12名の弁護士資格を剥奪せよという運動が始まったりしました。米国の外でも、スペインのガルソン判事が同国の司法長官の反対を押し切ってグアンタナモにおける拷問の採用と、それを合法化したブッシュ政権の法律顧問に対する捜査を始めました。(14分)

インディアナ州兵 イラクでの化学物質被害でKBRを告訴

インディアナ州兵としてイラクに従軍した16人が、ヒューストンを拠点とする国防総省の契約業者KBR(Kellog Brown and Root's)を告訴しました。内容は、2003年イラクにおいて、兵士たちがKBR職員の護衛を任命されたとき、KBRは有毒化学物質の存在を知りながら、兵士らに警告せず、症状が出ているのに毒物に曝し続けたというものです。KBRの元親会社ハリバートン社は、チェイニー元副大統領が大量の株式を所有し、米軍のイラク侵攻後の復興事業を請け負い、大もうけしたことで有名です(19分)

シカゴの工場占拠 操業再開で労働者が職場復帰

シカゴにある建具製造会社リパブリック・ウィンドウズ・アンド・ドアーズの工場労働者たちが、三日後の工場閉2008年12月のことでした。オバマ大統領も工場労働者の権利支持を公にするなど、異例の展開を見せた争議は、大手マスコミも無視できない程注目を集めました。やがて調停が成立し、工場は閉鎖されずに新しい経営陣を迎えることになったのです。同工場の整備工で労組指導者のアルマンド・ロブレス氏に伺います。(11分)

ナオミ・クライン&アビ・ルイス 労働者自主管理という解決法

『ショック・ドクトリン』の著者ナオミ・クラインと、彼女の夫で英語版アルジャジーラの報道番組司会者アヴィ・ルイスに、、アルゼチンでの生産設備占拠運動のひろがりを追う記録映画『奪取』(The Take)を制作した二人が、世界的に拡大中の労働者自主管理運動について報告します。(22分)

天然ガス掘削による地下水の汚染

水圧破砕法あるいは「フラッキング」(フラクチャリング)と呼ばれる石油・天然ガス採掘技術は、油層に高圧の液体を注入して岩石層に割れ目(フラクチャ)を作り、そこに砂などを充填して割れ目がふさがらないようにして、ガスの通り道を作ってやる採掘法です。液体を固める過程でいろいろな化学薬品が使われます。ハリバートン社などの採掘会社は、「フラッキング」によるガス採掘は安全だといいますが、それに反対する人々は、この技法は危険な物質で地下水を汚染すると主張しています。天然ガス採掘と地下水汚染とのつながりを示唆する新たな証拠が出現しました。(15分)

ハリケーン被災の病院で起きた患者の集団「安楽死」

医療 災害
2005年8月ニューオーリンズ市がハリケーン・カトリーナで被災してから4年がたちました。ハリケーン襲来の後には多くの悲劇が起こりましたが、その1つに関する衝撃の詳細が長期にわたる調査によって明らかにされました。ニューオーリンズ・メモリアル医療センター(New Orleans Memorial MedicalCenter)では、ハリケーンによる洪水で電力供給が停止し、その後の数日間で45人の患者が死亡しました。ニューヨーク・タイムズ紙日曜版の別刷り雑誌に掲載された、異例の長文報告「メモリアル病院 死の選択」(The Deadly Choices at Memorial)は、多数の患者が「安楽死」させられた顛末を詳述しています。調査報道NPOプロプブリカ(ProPublica)の記者で、2年半もの歳月をかけて徹底的に事件を調査したシェリ・フィンク医師に聞きます。(22分)

ハイチ地震現地報告 「軍隊よりもガーゼを」首都総合病院

M7の地震で壊滅的な被害を受けてから1週間、いまだ余震に揺れるハイチにデモクラシー・ナウ!の取材班が入りました。 首都ポルトープランスには救援物資とともに重装備の米軍兵士が多数派遣されており、「まるで軍事占領のようだ」とベネズエラのチャベス大統領は言いました。しかし、それらの救援物資は必要とする人々の手に届いていません。死者の数は20万人を超える見込みです。ハイチの人口の1/3にあたる約300万人の人々が直接の地震被害に遭い、その半数は家を失いました。 エイミー・グッドマンがポルトープランスの総合病院から報告します。(14分)

議会の民主化こそが、すべての改革案件に先行 ローレンス・レッシグ

ローレンス・レッシグ教授といえば、民主的で開かれたインターネットを守るためのさまざまな提唱を行ってきた、いわばネット世界のグルです。その彼が、ここへきて政治の世界に関心を移し、米国の議会制度を改革することこそ他のすべての民主主義の案件に先行すると指摘します。レッシグ教授が、このような認識に至った理由を聞きましょう。(15分)

女性メディア基金 2009年の生涯功労賞をアミラ・ハスに

アミラ・ハスはイスラエルの日刊紙「ハアレツ」のコラムニストです。イスラエル人ジャーナリストでは唯一、ガザや西岸地区に住み込んで占領の実態を報道してきました。その功績をたたえて、国際女性メディア基金が2009年度の生涯功労賞を彼女に贈りました。ハスの受章スピーチを録画で聞いたあと、スタジオで話を聞きます。(27分)
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