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2009.02.26-12
温室効果ガスは予想を超えた速さで増加中 新政権の対策は?
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ブッシュ政権の8年間、京都議定書も国際世論も無視して地球温暖化の現実から目を背け続けた米国も、オバマ政権の誕生でようやく排出量を規制する方向へと舵を切りつつあります。
しかし、最近IPCCの第2作業部会共同議長に就任したクリストファー・フィールド教授は、IPCCの従来予測は1990年代の世界各国の排出実態を基に、その時点で設定された与件にもとづいて策定されたものであることを指摘し、2000年以降、全世界規模で温室効果ガスの排出が激増した今となっては、現実的な排出量増加曲線は予測幅の上限を遥かに超えていると警告しています。
また同教授は、温暖化が或る一定の水準に達すると、気温を安定させ炭素を貯蔵する地球のメカニズムが機能しなくなり、その結果、海洋や土壌(特に高緯度地域の永久凍土)が大量の二酸化炭素を成層圏に放出し、温暖化の進行をさらに加速させる悪循環が始まると予測しています。
世界の趨勢に逆らって強制的な削減策を取ることを拒否し、途上国に責任を押し付けようとする議論に拘泥して財界の短期的利益のみを守ろうとする日本政府。それを支える我々有権者にとっても他人事ではありえない話題です。
もちろんこの中には代替エネルギーや健康・環境政策関連のロビイストも含まれていますが、その大多数は大手製造業・エネルギー関連企業などの気候変動対策反対勢力に雇われており、気候政策を歪める大きな要因となっています。
連邦上院での公聴会で共和党に招かれ、気候変動対策の意義をかつての禁酒法になぞらえて否定する証言をした物理学者ウィリアム・ハッパー氏が代表を務める研究所には、石油大手のエクソン・モービル社から70万ドル超える資金が提供されているとの指摘もあります。この証言に対するクリストファー・フィールド教授の反論を紹介します。
それと並んで「行政監督センター」所属のマリアンヌ・ラベル記者からも、特に金融大手が気候問題への発言力を拡大するなか、対策が排出権取引市場の活用を中心とした産業政策に集中することで、汚職や非効率がまんえんする利権あさりの場となりかねないだけでなく、新規エネルギーの開発などを含めた総合的な対策の実効性を損ないかねないと云う問題点について語ってもらいます。(斉木)
ゲスト
*クリストファー・フィールド(Christopher Field) カーネギー研究所の地球生態学科の設立者。スタンフォード大学の生物学と地球科学の教授。 2008年9月、「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の第2作業部会の共同議長に就任。
*マリアンヌ・ラベル(Marianne Lavelle) NPO「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」(The Center for Public Integrity 行政監督センター)のスタッフライター。「クリーン・コール」(無公害石炭燃焼技術)問題をはじめとするエネルギーや環境に関する報告書が、同センターのウェブサイト(http://www.publicintegrity.org/)に数多く掲載されている(英文のみ)。
字幕翻訳:さかまきさきえ/校正:斉木裕明
全体監修:中野真紀子・付天斉
前半:国連環境パネルの有力メンバーが、温室効果ガス排出は予想を超えた速さで増加中と警告
国連が設置した気候変動に関する政府間パネル(英語略称IPCC)が、世界中で進行する温暖化の実態とそのメカニズム、さらに将来予測を踏えて抜本的対策を要請する報告書を出し、2007年にノーベル平和賞を受賞してから2年が経ちます。ブッシュ政権の8年間、京都議定書も国際世論も無視して地球温暖化の現実から目を背け続けた米国も、オバマ政権の誕生でようやく排出量を規制する方向へと舵を切りつつあります。
しかし、最近IPCCの第2作業部会共同議長に就任したクリストファー・フィールド教授は、IPCCの従来予測は1990年代の世界各国の排出実態を基に、その時点で設定された与件にもとづいて策定されたものであることを指摘し、2000年以降、全世界規模で温室効果ガスの排出が激増した今となっては、現実的な排出量増加曲線は予測幅の上限を遥かに超えていると警告しています。
また同教授は、温暖化が或る一定の水準に達すると、気温を安定させ炭素を貯蔵する地球のメカニズムが機能しなくなり、その結果、海洋や土壌(特に高緯度地域の永久凍土)が大量の二酸化炭素を成層圏に放出し、温暖化の進行をさらに加速させる悪循環が始まると予測しています。
世界の趨勢に逆らって強制的な削減策を取ることを拒否し、途上国に責任を押し付けようとする議論に拘泥して財界の短期的利益のみを守ろうとする日本政府。それを支える我々有権者にとっても他人事ではありえない話題です。
後半:気候変動関連のロビイストがこれまでになく増加
公共政策の透明性を確保するために行政を監視する調査ジャーナリズムを育てることを主目的として活動するNGO「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」(行政監視センター)の報告によると、気候変動問題を活動分野とする米国のロビイスト数はここ5年間で4倍に増えたといいます。もちろんこの中には代替エネルギーや健康・環境政策関連のロビイストも含まれていますが、その大多数は大手製造業・エネルギー関連企業などの気候変動対策反対勢力に雇われており、気候政策を歪める大きな要因となっています。
連邦上院での公聴会で共和党に招かれ、気候変動対策の意義をかつての禁酒法になぞらえて否定する証言をした物理学者ウィリアム・ハッパー氏が代表を務める研究所には、石油大手のエクソン・モービル社から70万ドル超える資金が提供されているとの指摘もあります。この証言に対するクリストファー・フィールド教授の反論を紹介します。
それと並んで「行政監督センター」所属のマリアンヌ・ラベル記者からも、特に金融大手が気候問題への発言力を拡大するなか、対策が排出権取引市場の活用を中心とした産業政策に集中することで、汚職や非効率がまんえんする利権あさりの場となりかねないだけでなく、新規エネルギーの開発などを含めた総合的な対策の実効性を損ないかねないと云う問題点について語ってもらいます。(斉木)
ゲスト
*クリストファー・フィールド(Christopher Field) カーネギー研究所の地球生態学科の設立者。スタンフォード大学の生物学と地球科学の教授。 2008年9月、「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の第2作業部会の共同議長に就任。
*マリアンヌ・ラベル(Marianne Lavelle) NPO「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」(The Center for Public Integrity 行政監督センター)のスタッフライター。「クリーン・コール」(無公害石炭燃焼技術)問題をはじめとするエネルギーや環境に関する報告書が、同センターのウェブサイト(http://www.publicintegrity.org/)に数多く掲載されている(英文のみ)。
字幕翻訳:さかまきさきえ/校正:斉木裕明
全体監修:中野真紀子・付天斉
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