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2016年5月19日(木)

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  • 「大手の企業メディアによる選挙報道は過去最低のレベルだ」と語るメディア学者ロバート・マクチェズニーに、メディアがどのように今回の米大統領選を報道しているかについて話を聞きます。「サンダース陣営の動きはほぼ無視され続けてきました……。そして取材の範囲も、取上げ方も、ほぼ既成勢力であるクリントン陣営の視点からなされているのです」とマクチェズニーは言います。先週末ネバタ州の民主党大会で起こったことに対して、記者たちは実際に何が起こったかという質問さえしなかったと彼は言います。ネバダ州の党大会では、突然規約が変更され、サンダース支持者64人が不当に代議員として認められなかったという事態が起こり、それに対してサンダースの支持者が抗議したのです。このことで「ジャーナリズムと呼べる活動がほとんど行われていない現状が浮き掘りになった」とマクチェズニーは指摘します。「権力側が言うことを、そっくりそのまま繰り返す報道がどのくらい蔓延っているか」。マクチェズニーはイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校のコミュニケーション学部教授で、全米報道改革組織「フリープレス」(Free Press)の共同創始者です。

  • 共和党の大統領候補ドナルド・トランプが、彼の過去の女性に対する扱いをニューヨーク・タイムズ紙が大きく報じたことで、同紙を訴えることを考えており、また報道機関を訴えることを容易にする法律を作ると公言しことが報道されました。そのことについてメディア学者ロバート・マクチェズニーの反応を聞きます。裁判ではなにも解決しないとマクチェズニーは言います。「メディアとは、視点を広げ、向上させ、新たな声を創造し、投資することで、多様なアイディアの市場を作るためのものなのです。……ドナルド・トランプの視点はその正反対だ。自分のやり方に従わない者は、出ていけ、という考えですから」

  • 5月18日、フェイスブックのCEOマーク・ザッカーバーグは、保守派メディアの有力者と会見を行いました。同社が政治的理由から一部の報道を隠しているとの非難を受けたからです。会見したメンバーは、元保守系トークショーのホストで、保守系メディア企業「THE BLAZE」の創設者グレン・ベック、元ブッシュ政権報道官で現在は政治コメンテーターであるダナ・ペリーノ、そして保守系ニュースサイト『The Daily Caller』の創設者タッカー・カールソンを含みます。事の発端は、元フェイスブックの社員が、テクノロジー・ニュースサイト『ギズモード』(Gizmodo)に、フェイスブックは日常的に保守的読者が興味を持つようなニュースをサイドバーの「人気記事」欄に掲載しないで隠していると語ったことにあります。「その懸念は妥当です」とメディア・アナリストのロバート・マクチェズニーは言います。「しかしもっと重要なのは、これほどの政治的影響と政治的権力を、一民間企業が独占するべきなのか? という点です」。マクチェズニーは、フェイスブックの監視活動と、ユーザーデータへのアクセス、そしてこの手の企業の国営化の可能性についても語ります。

  • 報道によれば米移民税関捜査局(ICE)は、中央アメリカ出身の不届移民母子を特に標的とした、ひと月に渡る一斉取り締まりを行う準備を進めています。今年はじめにはジョージア州、テキサス州、ノースカロライナ州でも親子を狙った同様の取り締まりが行われました。取り締まりに対する恐怖が住人の間に広がる一方、コミュニティ単位で国外退去処分を阻止する運動にも繋がっています。この運動はオバマ大統領の地元シカゴのハイド・パーク地区でも広がっています。任期終了間近のオバマ大統領は、米国史上最多の移民を国外退去処分にしたという、ユニークな遺産を残すことになりました。しかし、オバマ夫妻のシカゴ住居から1マイルも離れていない場所で、滞在許可の無しの移民である父親が、メキシコへの国外退去処分に抗うために教会に庇護を求めています。ホセ・フアン・フェデリコ・モレーノは現在、ユニバーシティ教会に住み始めてから1か月以上になります。在米16年のモレーノには、米国生まれの子どもが5人います。モレーノは7年前、酒気帯び運転で逮捕されたことで、国外退去処分される可能性があります。デモクラシー・ナウ! のマイク・バークが今週、シカゴでの取材中にユニバーシティ教会でモレーノと彼の支援者にインタビューを行い、処分が実行された場合の影響について質問しました。「子どもたちと妻は、私に会いに頻繁に教会来てくれます。(強制送還されれば)彼らには心理的なトラウマとなるでしょう」とモレーノは語ります。

  • メキシコのエンリケ・ペニャ・ニエト大統領は、5月半ば同性婚を全国で合法化する法案を提出しました。現在は一部の州およびメキシコシティでのみで認められています。この発表は、2014年9月に学生43人が行方不明になった事件について、最近、大統領に対し圧力が再び高まっている中で行われました。この事件については、複数の報告が連邦当局の関与を指摘しており、学生らはドラッグ組織に殺害されたとする政府の主張に疑問を呈しています。フリーランス記者で活動家、詩人でもあった故ジョン・ロスは、正にメキシコの美しさと矛盾を理解していた一人でした。ロスはメキシコおよびラテン・アメリカの社会運動を50年近く取材し、2011年に亡くなるまでにノンフィクションを10冊、詩集を10冊執筆しました。ロスがジャーナリズムを学ぶ学生に、取材の仕方と、変化を起こすやり方を教える講義の一部を収めた新書が発売されました。Rebel Reporting: John Ross Speaks to Independent Journalists(『反骨の記者――独立系記者へのジョン・ロスの教え』)というタイトルです。同書を共著したノーム・ストックウェエルに話を聞きます。ストックウェルは、ウィスコンシン州マディソンのWORTコミュニティ・ラジオの運営管理も行っています。

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