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2015年12月2日(水)

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  • 天然ガス、石油、石炭企業からの投資撤退キャンペーンの高まりが歴史的な局面を迎えました。環境保護団体350.orgの事務局長メアリー・ブービは、3兆4千億ドル強の資産に相当する500を超える組織が化石燃料産業から少なくとも一部の投資を撤退する意向だと発表しました。フランスでは、リール、ボルドー、ディジョン、サンドニ、イル・ド・フランスなど19市が投資撤退を承認しています。フランス議会は先週、企業や地方自治体に化石燃料産業へ投資しないよう奨励する決議を採択しました。過去数ヵ月にわたり、化石燃料からの投資撤退の世界的な動きは数々の勝利を収めています。スウェーデンのウプサラとドイツのミュンスターは化石燃料から投資を撤退し、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスは石炭とオイルサンドの持ち株を手放しました。

  • 世界7位の経済圏がGDPと「炭素とのつながりを断ちました」―カリフォルニア州議会の上院仮議長ケビン・デリオンのことばです。デリオンは、カリフォルニア上院で、世界最大の2つの年金基金に化石燃料への投資を撤退するよう求める決議の可決に向け中心的な役割を果たしました。カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)とカリフォルニア州教職員退職年金基金(カルスターズ)を合わせると5000億ドル近い資産です。カリフォルニア州では大規模な干ばつが5年続いており、気候変動に連鎖した壊滅的な森林火災にも直面してきたとデリオンは指摘します。投資撤退運動に多大な貢献をしてきた環境保護団体350.orgの共同設立者のビル・マッキベンにも話を聞きます。

  • インドで最も長い歴史をもつ新聞ヒンズー紙(The Hindu)は2日、南部のチェンナイ市の暴雨と大洪水のため、100年以上の操業で初めて発行を中止しました。発行元によると、休刊を余儀なくされたのは同紙の137年の歴史で初めての事態です。現地当局によると、ここ数週間で洪水により188人が死亡し、インド政府はチェンナイ市に取り残された数千人の人々の救援のために軍隊を配備しています。ヒンズー紙編集長のG.アナンサクリシュナンに話を聞きます。アナンサクリシュナンは、「明日、どうやって新聞を配送できるか、不明です。非常な困難が予想されます。大洪水なんです」と語ります。

  • 巨大石油会社エクソンは気候変動のリスクに関して国民や投資家を欺いたとしてニューヨーク州で刑事捜査の対象になっています。そのエクソンが、化石燃料は地球温暖化の原因になり、気候を変動させ、北極氷原を溶かすという、1970年代にまでさかのぼる自社の調査結果をどのように隠蔽したかを暴露したジャーナリストたちに反撃しています。暴露記事のうち2件は、コロンビア・ジャーナリズム・スクールの学生たちがロサンゼルス.・タイムズと連携して発表しました。エクソンは、学生たちが不正確で誤解を招く記事を発表したと糾弾しました。エクソンはまた抗議文の中で、同社とコロンビア大学との「幾多もの生産的な関係」について言及しました。エクソンの同大学への寄付は22万ドル近くにのぼっています。12月1日に、コロンビア・ジャーナリズム・スクールの学部長スティーブ・コルは徹底的な検討の末、エクソンの批判に回答しました。ビル・マッキベンはエクソンに関する暴露情報を仔細に追跡しています。10月には地元のエクソンのガソリンスタンドで一人で抗議行動を行い逮捕されました。彼が手にしたサインボードには、「エクソンが気候に関して嘘をついたので、このガソリンスタンドは一時的に閉鎖されました」と書かれていました。

  • パリの国連気候会議には、世界をリードする気候変動運動家の一人の姿が見えません。軍事クーデターで退陣させられ、投獄中だからです。前モルジブ大統領のモハメド・ナシードは2009年の国連気候会議で、海面の上昇により危機に直面する島国の声を伝える重要な発言者でした。「ナシードは2020年までにモルジブ全土をカーボンニュートラルにすると約束しました。ところが、現在同国を支配している独裁者たちは石油会社に採掘に来るよう招聘しています。これ以上の皮肉がありますか?」とマッキベンは言います。

  • 国連気候サミットは、政府に対して地球温暖化への対策を取るよう要求する活動家たちの「スコアボード」であり、「我々にはさらにどのくらい多くの働きが必要かを示す」ものだと350.orgの共同創設者ビル・マッキベンは言います。この会議でなんらかの合意が得られたとしても、温暖化と「居住不可能な世界」を避けるには「十分」ではありません。「フランスがサミットでの抗議行動を禁止し続ける中、週末に世界中の2200カ所で連帯行動が沸き起こったことに涙が出るほど感動しました」とマッキベンは述べました。

  • オックスファムの新たな報告書によると、世界の人口のうちトップ10%の富裕層が地球に気候危害を与える化石燃料の排出の50%を生み出しています。人口の50%を占める約35億人の貧困層は温室効果ガス総排出量の10%しか出していません。オックスファムの報告書の表題はExtreme Carbon Inequality: Why the Paris climate deal must put the poorest, lowest emitting and most vulnerable people first( 『炭素の極端な格差:パリ気候会議は何故、最も貧困で、排出量が最も少なく、最も脆弱な人たちに注目すべきか』)です。報告書の執筆者でオックスファム・インターナショナルで食糧、土地の権利、気候変動に関する政策の担当責任者ティム・ゴアに話を聞きます。

  • アートを通して社会変革を喚起する団体「グローバル・コール・フォー・クライメイト・アクション(The Global Call for Climate Action :GCCA)」 が気候変動の影響に脚光を当て行動を喚起しようと、世界各地の詩人たちをパリに派遣しました。マーシャル諸島の詩人で活動家のキャシー・ジェトニル・キジナーはその代表です。COP21の抗議行動で、石油からの投資撤退を呼び掛ける「人々に伝えて」という詩を披露しました。

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