ギリシャの国民投票は国際的な救済条件を圧倒的多数で拒否し、緊縮策反対の歴史を刻みました。投票は61%対39%で反対票が上回り、欧州債権団の救済策と引き換えにしたさらなる予算削減と増税にギリシャ国民は反対を表明しました。投票前の世論調査では僅差が予想されていましたが、開票結果は「ノー」がギリシャ全土で賛成票を上回りました。ギリシャでは5日夜、勝利を祝う人々がアテネのシンタグマ広場を埋め尽くしました。国民投票の結果は、ギリシャの経済危機を招いた緊縮策の拒否だけでなく、国内銀行にとっては命綱となる金融支援をも拒絶したことになります。欧州中央銀行は新たな緊急融資を検討する会議を開きますが、ギリシャでは国内銀行の閉鎖が続いています。チプラス首相は2670億ドルの債務の再編について、債権団との新たな協議に臨むと述べました。ヤニス・バルファキス財務大臣は6日、債権団はもはや自分が交渉に関わらないことを望んでいるとして突然の辞任を表明し、「債権者の憎悪を誇りを持って引き受ける」と述べました。ニューヨーク市立大学テクノロジー・カレッジの社会学教授で、Remaking Scarcity: From Capitalist Inefficiency to Economic Democracy (『希少性の再創造~資本主義の非効率から経済の民主主義へ』)の著者であるコスタス・パナヨタキスに聞きます。
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