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2011年12月19日(月)

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  • 16日から週末にかけ、米軍内部告発者とされるブラッドリー・マニング上等兵の軍法会議予審がメリーランド州フォート・ミードで始まりました。マニングは1年半以上拘束されており、最大で23件の軍法に違反した罪に問われる恐れがあります。この24歳の青年には、米機密文書漏洩(ろうえい)史上最大の米国秘密外交文書数十万点を内部告発サイトであるウィキリークスに漏洩した容疑がかけられています。軍検察側は、マニングの罪に対して死刑は求刑しない方針ですが、それを覆す可能性もあります。現在までのところ、マニングが駐在していた米軍イラク基地のコンピューターのセキュリティー不足とマニングの「性的指向」に関する情緒不安定さが予審の論点として挙げられています。「この予審では、マニング側の弁護士は彼の性的傾向と精神状態を指摘しています。これが被告側の主張です。これは公判ではないので、これが被告側が軍法会議で実際に主張することだとは言い切れないので、今この段階では慎重にならなければいけません。もしかしたら公判で別の方法で使えそうな証拠を得たり、検察側から情報を引き出したいなど、何か別の理由があるのかもしれません。これまでの証拠はすべて、漏洩事件が起きたときにマニングが極度の情緒不安定に陥っており、また兵士の管理が驚くほど不足していたとして、被告側が減刑を求める可能性があることを示しています。管理の不足については、マニングの情報部隊でマニングと一緒に仕事をしていた人たちがすでに証言しています」と予審開始から3日間取材を続けているガーディアン紙の特派員のエド・ピルキントンは話ます。

  • 元ハッカーで、去年、大量の機密文書を漏洩したというブラッドリー・マニング上等兵との会話を当局に通報したエイドリアン・ラモに話をききます。ハンドルネームを使ったラモとのオンラインチャットで、マニングはウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジに文書を提供したと暴露したとされています。ラモは現在、マニングの軍法会議の証人です。「彼の行動が彼自身をこういう事態に追い込んだ事をとても残念に思います。毎日彼のことを考えています。若いことが、理想的になることがどんなものか思い出しました。そして、彼は私のところへ来て、正しい判断というものがないような状況を作ったのです。たんに大きい被害か小さい被害かのどちらかの選択肢しかありませんでした。なので私は被害が小さい方をとらざるを得なかったのです。でも被害には変わりません。漏洩は危害や被害をもたらす可能性があります。それに今でも、米国の外交政策に長期的な被害を及ぼしています。その結果、米国の国際的立場を弱体化させているのです」とラモは語ります。

  • 米軍内部告発者とされ、ウィキリークスに米国機密文書を漏洩した容疑に問われているブラッドリー・マニング上等兵の軍法会議予審について、政治ブロガーで憲法法律家のグレン・グリーンウォルドに話をききます。グリーンウォルドはマニング側がとるであろう戦略についてコメントしています。「マニングの予審は全体が秘密に覆われています」とグリーンウォルドは述べ、グアンタナモ収容所被拘束者の予審の方がマニングの予審よりも透明性があるかもしれないと指摘します。「おそらく、今後60年間服役することからマニングを救う最善の策の1つとして、彼の弁護士は、同性愛公言禁止の軍に所属していたことによる性的指向をめぐり、つまりジェンダー問題をめぐる精神的苦痛が原因で、彼の判断力が欠如したと主張することを考えているはずです。なので、被告側が主張するこの精神的苦痛の一部は、彼の行動が十全な選択の結果ではなかったという理由から、マニングの行動の免責を要求する狙いがあるのでしょう。私は責めませんが、彼は国家に殺害されるか一生檻(おり)の中に閉じ込められるかという自分の人生の崩壊から免れようと、万全の策を講じようとしているだけです」と同性愛者を公言し、マニング公判のこの争点について特に多くのことを書いているグリーンウォルドは語ります。

  • 先週、米政府がテロ容疑者とみなす者であれば、軍が世界中どこでも、罪状も裁判もなしで投獄することができるようになるという、無期限拘束の過激な拡張につながりかねない賛否両論のある条項が盛り込まれた、予算6620億の国防権限法が米議会で可決されました。「上院を民主党が抑え、大統領も民主党ですが、米議会は、軍と米国政府がこの権限を持つという法案を初めて成立させようとしています」と政治ブロガーのグレン・グリーンウォルドは話します。「この法律が米国土内の米国市民に適用されるのか不明ですが、無期限拘束は確実で、米国市民もこの対象になるという非常に強い論拠もありますし、結局のところ、オバマ政権が既に断言しています。それがこの法案を非常に危険なものにしているのです」

  • 16日、国会前で座り込みを決行したデモ参加者数百人の1人が軍部隊に拘束されて殴打されたとの報告を受けて、新しい暴力の波がカイロのタハリール広場で起きました。衝突から3日間で14人が死亡、数百人が負傷しています。18日にユーチューブにアップされた動画は広く出回り、警官のひどい残虐さに対する怒りの声が巻き起こりました。この動画内で、憲兵が若い女性を引きずり、殴打しています。彼女の上半身ははだけ、青い下着が露わになっています。彼女のアバヤははがされ、彼女の上半身を覆い、彼女がヒジャブを着用していたことを示しています。「この女性が殴打され、衣服を脱がされた時、人びとが無残に殴打されれたことを示す動画がおそらくもっと多く撮影されたはずですが、襲撃直後、軍がタハリール広場の周りにあるメディア各社ほとんどのオフィスに立ち入り、機材を押収したために、入手できませんでした。これは、この種の映像が流出するのを妨げようとする、情報に対する弾圧です」とカイロで取材を行い、彼自身もカメラ2台を軍に押収され、アルジャジーラのカメラも押収されたのを目撃したデモクラシー・ナウ!特派員のシャリフ・アブドゥル・クドゥースは語ります。警察の攻撃は2月のムバラク前大統領退陣後初の人民議会選に影を落としています。

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