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2011年8月29日(月)

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  • 緊急当局者によると、一部地域では500マイルの範囲に広がったハリケーン・アイリーンの影響で、少なくとも全米8州で22人が死亡したとみられます。ハリケーンは27日にノースカロライナ州に上陸後、沿岸部や低地で洪水を起こしながら熱帯性低気圧に変わり、その後ニューヨーク市を直撃するころに温帯性低気圧になりました。ノースカロライナ州からメイン州にかけて最大400万人が依然として停電に見舞われています。当局は電力の完全復旧には1週間以上かかる可能性があると述べています。一方、ベルモント州では28日夜、熱帯性低気圧・アイリーンによる豪雨で鉄砲水が発生し、住民多数が避難、4万〜5万人が停電に見舞われています。今回のハリケーンは、1927年の大洪水以来で米国最悪の自然災害となりつつあります。バーモント州のピーター・シュムリン知事に番組に参加してもらいました。同州はほぼ全ての市町村が丘と谷に囲まれており、また川へ流れこむ小川が多数存在します。シュムリンは、「今回のハリケーンは(7か月前の知事就任以降で)2度目の大規模な災害だ。今年の春に中心街に洪水を発生させた台風がありました。現在経験していることは、その際にわれわれが経験したのと同じことがらが多い。バーモント州では、このような気候パターンは以前まではありませんでした。つまり、寒い地域の州が、気候変動の結果を最もはやく目撃することになるでしょう」

  • ハリケーン・アイリーンの報道は数多くありますが、テレビでは今回の嵐を起こした要因である気候変動についてほとんど、あるいは全く取り上げていません。気候変動とその影響に注目している方に話を聞きました。「今回、この異例の洪水があっただけでなく、ハリケーンが上陸する同じ日に、ヒューストンでは同市の史上最高気温、42.8度を記録しました」と気候変動問題の市民団体350.orgの共同設立者でディレクターのビル・マッキベンは述べます。「これは今までにない傾向です」。マッキベンは前週、カナダのアルバータ州からメキシコ湾にタールサンド原油を運ぶキーストーンXLパイプライン計画に抗議するホワイトハウス外でいまも続く座り込みに参加し、ほかの多くの人々とともに拘束されました。米国務省は26日、同プロジェクトの「環境への悪影響は限定的」とするパイプライン計画の最終環境調査を発表しました。座り込みによる抗議はきょう2週目に入ります。彼らは今後も、オバマ大統領に、パイプライン計画承認への拒否権を執行することを要求していきます。「気候変動に対してわれわれが準備できているかどうか、今回ほどそれが純粋に問われたテストはなかったのです」とマッキベンは語りました。

  • ノースカロライナ州の200マイル連なる防波島アウターバンクスに上陸したハリケーン「アイリーン」は、大規模な海岸浸食を起こしました。また、ジャージーショアやロングアイランド、その他の東海岸の人気のあるビーチも、今週末、ハリケーンの直撃を受けました。これらの地域の多くには海沿いに高級住宅が立ち並び、ビーチと地域を守るための費用は毎年何十億ドルもかかっています。ニュージャージー州のロングビーチアイランドでハリケーン・アイリーンによる被害を取材していたベン・カリーナに話を聞きました。カリーナは、ドキュメンタリー「A Sea Change (海の変化)」の協力プロデューサーで、現在は防波島の開発についてのドキュメンタリー「Shored Up(ショアードアップ)」を製作中です。「おそらくビーチの補充は問題の解決にはなりません」とカリーナは述べます。「将来の犠牲者の大量発生を避けて命や財産を守るため、私たちはこれらの島の開発方法について少し別の見方をとり始める必要があります」

  • ニューヨーク市は、ハリケーン「アイリーン」で公共交通機関の完全閉鎖や異例の大規模避難など、臨時対策を多数行ったものの、ライカーズ島の刑務所に服役中の1万2000人の受刑者については一切の避難措置をとっていませんでした。ニューヨーク市刑務所当局のウェブサイトによると、ライカーズ島400エーカーのうち、4分の3の地域は自然災害によりぜい弱であるとされる埋め立て地です。NY市のマイケル・ブルームバーグ市長は同刑務所の受刑者らは危険な状況になかったと語っていますが、人権団体は、ニューヨーク市のこの決定を非難しています。また本日は、別の大きなハリケーン被害から6年目ですが、その際も受刑者は避難させないという決定がなされました。2005年8月29日、ハリケーン・カトリーナによりニューオリンズに洪水が発生し、市と郡の刑務所にいた受刑者たちは置き去りにされました。マザー・ジョーンズ誌の記者で、米国の刑務所内の独房監禁と拷問の実態を追跡するウェブサイト「ソリタリーウォッチ」の創設者で共同編集者のジェームズ・リッジウェーに話を聞きました。

  • 戦争と地球の気候変動に関連性があるという新たな研究が発表されました。論文によると、熱帯性の国に暑く乾燥した天候をもたらすエルニーニョ現象と、スーダン南部からインドネシア、ペルーまでの国内の暴力の発生には関連性があるとのことです。研究者らは、エルニーニョ現象が最大90か国で国内紛争のリスクを2倍に高め、過去50年の全世界の紛争の5分の1に影響を及ぼしていた可能性があることを突き止めました。同論文の主執筆者で、プリンストン大学ウッドローウィルソンスクール、公共・国際学部のポストドクトラルリサーチャーであるソロモン・ショーンに話を聞きました。

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