ナオミ・クライン: ハリケーン・マリアによるプエルトリコの死者4645人は「政府が後ろ盾の大虐殺」

2018/6/6(Wed)
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昨年9月、島を襲ったハリケーン・マリアがもたらした壊滅的被害からの復興が続くプエルトリコを見ていきます。最近、ハーバード大学の研究者たちが、ハリケーン・マリアによる死者数は公式集計のなんと約70倍に上る可能性があることを明らかにしました。公式発表の死者数はいまなお64人ですが、この新調査によれば、死者数は最少でも4645人と推定され、最大では5700人に上るという数値も出ています。ハーバード大の研究は、「[停電や交通網の破壊などにより]医療が中断されたことが、ハリケーンから数カ月後も高い死亡率が維持された主要な要因であり、研究結果は広範に報告されている医療システムの中断と整合している。医療の中断は、現在、自然災害の際、罹患率と死亡率のいずれをも上昇させる大きな要因になってきている」と指摘しています。著述家、ジャーナリストであり、調査報道サイト『インターセプト』の上席記者であるナオミ・クラインから詳しく聞きます。彼女の近著は、The Battle for Paradise: Puerto Rico Takes On the Disaster Capitalists.(『楽園を求める闘い:惨事便乗タイプの資本家たちとしのぎを削るプエルトリコ』)です。また、プエルトリコの環境活動家であり、「エコロジー農業をめざす組織(Organización Boricuá de Agricultura Ecológica)」の一員であるカティア・アビレス・バスケス、ニューヨーク市ブルックリンの住民団体UPROSEの代表で、Climate Justice Alliance(気候正義同盟)の共同議長であるエリザベス・イームピアーから詳しく聞きます。

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