トランプがイラン核合意から離脱 イスラエルは戦争を吹っ掛けるか

2018/5/11(Fri)
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シリアでイスラエルとイランの間の緊張が高まっています。イスラエルは10日(木)、シリア国内のイランの施設数十箇所を爆撃しました。イスラエルによる攻撃としては2011年にシリア騒乱が始まって以来最大のものです。イスラエル当局によれば、この攻撃は占拠中のゴラン高原に駐屯するイスラエル軍に対しイラン軍が20発のロケット弾を発射したことへの報復です。ロケット弾の攻撃がイランによっておこなわれた証拠をイスラエルは提示していませんが、イランは「越えてはならない一線を越えた」とベンジャミン・ネタニヤフ首相は話しています。11日未明、イラン外相はイランによるロケット弾攻撃は「完全なでっちあげで根拠がない」としています。一方で、イランではなくイスラエルが今週の対立激化に火をつけたという更なる証拠が浮上しています。ニューヨーク・タイムズ紙は、9日に行われたイスラエルによるミサイル攻撃がシリア側のゴラン高原の村を直撃したと報じました。イギリスに拠点を置くNGシリア人権監視団もまた、イスラエルが8日にダマスカス近郊でミサイル攻撃を行い、イラン人8人を含む少なくとも15人が死亡したと伝えています。この攻撃が行われたのは、トランプ大統領が米国はイランの核合意から離脱すると表明してから数時間後でした。ロンドンからイラン系アメリカ人のラレフ・ハリリ教授がイスラエルとイランの間の緊張の高まりについて詳しく話します。彼女はロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)教授です。Time in the Shadows: Confinement in Counterinsurgencies(『影の時間:ゲリラ鎮圧のための監禁』)など数々の著書があります。

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