ジェレミー・スケイヒル:拷問の責任を問わなかったオバマが ハスペルのCIA長官就任への道を開いた

2018/5/10(Thu)
記事番号: 
1

5月9日、ワシントンではトランプ大統領がCIA長官に指名したジーナ・ハスペルが、CIAの尋問プログラム再開はしないと発言しました。これは彼女が初の女性CIA長官となるための上院情報委員会の承認公聴会でなされました。しかし、同じ公聴会でハスペルは9・11テロ後の「拷問」を含むCIAの囚人への処遇がモラルに反すると思うかという質問への回答をことごとく避けました。CIAで33年の経験をもつハスペルは、タイにあるCIAの秘密ブラック・サイトの2002年の管理責任者であり、そこでは囚人1人が水責めその他の拷問を受けました。彼女はそのブラック・サイトで撮影された拷問ビデオを密かに破棄した責任者でもありました。少なくとも2人の共和党上院議員、ランド・ポールとジョン・マケインがハスペルの就任に反対を表明、マケインは「彼女が拷問という手法を監督する立場にあったのは憂慮すべきであるのに加え、拷問はモラルに反するとの明言を避ける人間はCIA長官になる資格はない」と発言しています。しかし、ウエストバージニア州選出の民主党上院議員ジョー・マンチンが、ハスペル承認を支持するとすでに発表していることから、ハスペルは承認される可能性があります。調査報道サイト『ジ・インターセプト』の共同創設者で週刊ポッドキャスト『インターセプテット』の司会者でもあるジェレミー・スケイヒルに話を聞きます。

共有します