「飢餓寸前の賃金は犯罪だ」 キング牧師暗殺50周年 1968年メンフィス清掃ストの教訓

2018/4/2(Mon)
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米国では今週、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア暗殺50周年を記念するイベントが各地で開かれています。公民権運動指導者で平和活動家のキング牧師は1968年4月4日、テネシー州メンフィスのロレーヌ・モーテルの部屋のバルコニーで銃弾に倒れました。39歳の若さでした。清掃労働者のストライキを支援するためメンフィスに滞在していたキング牧師は、清掃労働者は貧困との戦いの最前線におり、自らの新しい運動「貧者の行進」(Poor People's Campaign)に欠かすことのできない存在だと考えていました。「人々がこの豊かな国に住みながら、飢餓寸前の賃金しか受け取れないというのは犯罪だ」とキング牧師はメンフィスで人々に語りました。暗殺される直前でした。キング牧師は1960年代後半、公民権と平等を追求するためには経済格差に焦点を当てる段階に来ていると考えていました。1968年のメンフィスでの清掃労働者ストライキで重要な役割を果たした米州郡市職員連盟(AFSCME)の元財務責任者のウィリアム・”ビル”・ルーシーに話を聞きます。ルーシーは「黒人労働組合連合」(Coalition of Black Trade Unionists)の名誉会長でもあります。メンフィスからはストライキに参加していたH・B・クロケットも加わります。クロケットはメンフィス公衆衛生局で53年間働きました。

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