トム・ゴールドトゥース:CO2排出権の取引は汚染を許すために空気と森林を民営化する「詐欺」

2017/11/17(Fri)
記事番号: 
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米国サウスダコタ州で16日、エネルギー供給会社トランスカナダが、パイプ破裂によりアマースト付近の野原に21万ガロンの原油が流出したため、パイプラインの一部を閉鎖すると発表しました。このパイプラインは汚染度の高い「希釈ビチューメン」と呼ばれる種類の石油を輸送しています。そんな中で、排出権取引の危険性を暴いた新たな報告書Carbon Pricing: A Critical Perspective for Community Resistance(『炭素の値付け:共同社会の抵抗のための批判的視点』)が出ました。排出権取引は、大手企業が植樹もしくは既存の森林を保護することに合意した国々から炭素排出権(カーボンクレジット)を購入する制度です。この報告書の共同著者で先住民環境ネットワーク代表のトム・ゴールドトゥースとシェブロン社の大規模な石油精製所があるカリフォルニア州リッチモンド出身のイザベラ・ジジに話を聞きます。シェブロンは、最近行われたリッチモンドの精製所拡大で増加した汚染を相殺するためにカーボン・クレジットを購入する意向を発表しています。

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