90年代に米国の選挙介入を受けたロシアにとって現在のスキャンダルは偽善そのもの 国際関係学者が指摘

2017/3/31(Fri)
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第45代米大統領に就任してから10週間、トランプ大統領は、2016年の選挙戦でロシアと結託していたとの告発で、ますます危機に陥ってきました。30日には、元国家安全保障担当補佐官のマイケル・フリンが訴追免責と引き換えにFBIと議会調査官に証言する意向だとの報道が浮上しました。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、下院情報委員会委員長デビン・ヌネス共和党議員とホワイトハウスの敷地で秘密裏に会い米情報機関の秘密報告者を見せたとされる二人のホワイトハウス高官のうち、一人はフリンの元側近です。一方、上院情報委員会は30日、この問題についての最初の公聴会を行いました。「ロシア側の視点を知り、プーチン大統領とその周辺を理解したいというのなら、そしてもちろんそれが我々の望みですが、相手方が我々をどう見ているか、他のすべての国が我々をどう見ているかを、賛否は脇において彼らの視点から理解しなければなりません」と、南カリフォルニア大学のロバート・デイビッド国際関係学教授は語ります。「それをしてみればすぐに、彼らの判断基準には米国が過去に犯した誤ちが大きく関係していることが分かるはずです。90年代のロシアの政治への米国の干渉です。私たちは当時、大統領選に直接介入し、負けそうだったボリス・エリツィン候補を勝たせてやりました」

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