米国防総省がいかに内部告発者の人生を狂わせたか それがスノーデンの漏洩の布石となったことが明らかに

2016/5/23(Mon)
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今日は特別番組として、国防総省の元高官をゲストに招き、浪費や不適切管理、監視についての内部告発で重要な役割を果たした国家安全保障局(NSA)の職員を彼の上司らが法を破って罰した経緯について聞きます。彼の証言は、エドワード・スノーデンがいかにそしてなぜ、米国政府が世界中で数億人もの人々を監視していることを暴露することになったのかに光を当てるものともなります。ジョン・クレインは25年にわたって国防総省の監察総監室に勤務していました。連邦職員による不正告発を手助けする部門です。クレインは、内部告発者には体制の外に出る以外にほとんど選択肢がないと語り、国内監視の違法なプログラムが幅広く存在することを内部告発したNSAのトーマス・ドレイクに起こったことについて説明します。クレインはまた、ドレイクの弁護団が2010年12月に監視総監に訴えた事実にふれ、ドレイクが受けた罰は内部告発の報復であり、ドレイクが起訴された犯罪は「部分的に、または完全に」、彼が国防総省の監視総監に提供した情報に基づいていたことを主張したものだったと述べます。マーク・ハーツガードは新著Bravehearts: Whistle-Blowing in the Age of Snowden(『勇敢な者たち:スノーデン時代の内部告発』)でクレインの話を詳しく取り上げ、ドレイクに対する不当な仕打ちがエドワード・スノーデンに明白なメッセージを送ったと論を展開します。「体制内で懸念を表明すれば、次にターゲットになるのは自分だ」というメッセージです。エドワード・スノーデンはクレインが示した事実に対し、米国における内部告発者保護の根本的な見直しを呼びかけました。クレインは、「一番の問題は、内部告発者が告発のプロセスで抹殺されることなく、自らの原則に基づいて反対意見を貫けるようなシステムが可能かということです」と指摘します。マーク・ハーツガードもゲストに迎えます。

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