TPPをめぐる反乱: 民主党上院議員 秘密貿易交渉の審議を阻止し オバマを牽制

2015/5/13(Wed)
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米国上院で、オバマ大統領が率いる民主党の上院議員たちが、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉権限をオバマに一任する「ファストトラック」(貿易促進権限)法案の審議入りを拒否し、オバマは予想外の後退を余儀なくされました。これは民主党上院議員のリーダーであるハリー・リード、エリザベス・ウォーレンをはじめとするTPP批判派の勝利を意味します。TPPは、12カ国間の貿易協定で、その規模は世界経済の4割に相当します。現在、米国と環太平洋11カ国との間で秘密交渉が行われていますが、米国内の雇用に悪影響を及ぼし、さまざまな規制を阻害し、企業の権力を拡大するという批判の声があがっています。。「ファストトラック」権限とは、大統領にTPPの交渉権限を与え、大統領が交渉して決めた内容を議会に送り批准するものですが、その際、修正は一切認められず、「Yes」か「No」のどちらかの投票をすることしかできないというものです。「パブリック・シチズン」の「グローバル・トレード・ウォッチ」代表で、The Rise and Fall of Fast Track Trade Authority (『ファストトラック交渉権限の盛衰』の著者、ロリ・ウォラックに話を聞きます。

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