誰が「イスラム国」に資金提供しているのか? ISISの成功の鍵といわれる湾岸石油産出国の個人寄付者たち

2015/2/26(Thu)
記事番号: 
3

「イスラム国」(Islamic State)を自称する武装集団による3日に渡る攻撃で、少なくとも220名のアッシリア人キリスト教徒がシリア北部の村から拉致されました。一方、数本の斬首ビデオに登場した「ジハーディ・ジョン」(Jihadi John)と呼ばれる、「イスラム国」の戦闘員は、クエート生まれでロンドンに住んでいたことのあるモハメド・エムワジと特定されました。他方、米国主導の連合勢力による2回の空爆で、少なくとも市民20人を含む、40人近くがイラクで死亡したと報道されています。さらに、2月第4週、ユネスコ(UNESCO)は、8000点以上の希少本と写本を所蔵するモスル公共図書館を破壊した「イスラム国」を非難。ユネスコは同事件を「人類史上、最悪の図書館の収蔵資料破壊行為のひとつ」と表現しました。2月26日、モスル博物館内部で「イスラム国」のメンバーが古代美術を破壊しているらしき場面が映された動画が、ネット上にアップされました。その動画には、男たちが彫像を倒し、大型ハンマーやドリルを使い美術品を破壊する様子が収められていました。ガーディアン紙の報道によれば、破壊された作品のひとつは、紀元前9世紀まで遡る、翼をもった牛型のアッシリア守護神像でした。イラクからの中継で、インディペンデント紙中東担当記者パトリック・コバーンに話を聞きます。コバーンの新著はThe Rise of Islamic State: ISIS and the New Sunni Revolution(『「イスラム国」の台頭――ISISと新たなスンニ派革命』)です。

共有します