米国はシリアで米国人の人質を見捨てたのか? ピーター・カッシグ釈放をめぐる秘密交渉の裏側

2014/12/30(Tue)
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番組では米国が海外での自国民の人質解放に失敗している問題について検証していますが、その問題について米国人援助活動家のピーター・カッシグを解放するための極秘交渉に直接関わった弁護士スタンリー・コーエンに話を聞きます。コーエンは、米政府はシリアの「イスラム国」(ISIS)によって11月にカッシグが斬首されるのを防ぐ機会を逃したと主張しています。コーエンは過去にハマス、ヒズボラ、オサマ・ビン・ラディンの義理の息子らの代理を務め、いろいろと取りざたされている弁護士ですが、彼は、結果的には成功しなかったカッシグ釈放のために、自分が持つ幅広い人脈を活用しました。コーエンはFBIの後ろ盾で中東に飛び、アルカイダとISISにつながった人物たちとの交渉の指揮を執りました。しかし、この交渉で中心的役割を果たしていた指導者的聖職者をヨルダンが逮捕し、米国が介入を拒否した時点で、この計画は崩壊しました。カッシグはその直後に殺害されました。「米国は決定しました。その決定が政府のものだったのか、国務省のものだったのか私にはわかりませんが、彼らはカッシグ氏を犠牲にすることに決めたのです。なぜなら、理由が何であるにせよ、ヨルダン政府が彼が釈放されることを望まなかったからです」と、コーエンは言います。

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