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アメリカ

『ケイトンズビル事件の9人』 演劇でみるベトナム反戦運動

ベトナム反戦運動の歴史に残るもうひとつの行動は「ケイトンズビル事件」です。カトリック系の平和主義者たちが、牢獄行きを覚悟で反戦を訴えた市民的不服従のお手本のような事件です。 1968年5月17日、ダニエル・ベリガン神父と弟の故フィリップ・ベリガン神父をはじめとするカトリックの平和運動家 9人が、メリーランド州ケイトンズビルにある徴兵委員会のオフィスに侵入し、ベトナムに派兵される予定の若者たちの徴兵ファイルを外に持ち出して、手製のナパーム弾で焼き払いました。

"アメリカでいちばん危険な男"    D・エルズバーグとペンタゴン文書

ベトナム反戦運動のハイライトとなった歴史的事件を二つ特集しました。ペンタゴン・ペーパーズの暴露については、すでに一度紹介しましたが、今回はその中心人物ダニエル・エルズバーグを取り上げます。ランド研究所のトップアナリストが、政府に背き終身刑を覚悟で内部告発をした動機はなんだったのでしょうか?

南部奴隷蜂起を企てたジョン・ブラウン 『民衆のアメリカ史』朗読会より

米ウエストバージニア、ペンシルベニア、バージニア、メリーランドの4 州が、奴隷制廃止論者のジョン・ブラウンによるハーパーズフェリー兵器庫襲撃150周年を記念して式典を開催します。本日の放送の締めくくりは、ジョン・ブラウンのことばです。彼の絞首刑を命じたバージニア州の裁判法廷に向けた弁論を俳優ハリス・ユーリンが朗読します。これはハワード・ジンの古典的名著『民衆のアメリカ史』を朗読するイベントの一部で、これに続き俳優ジェームズ・アール・ジョーンズによるフレデリック・ダグラスのスピーチの朗読も、つづけてお聞き下さい。

アメリカの急進派  I・F・ストーンの生涯とその時代

「急進派ジャーナリスト」を自称したI・F・ストーンは、20世紀アメリカを代表する調査報道ジャーナリストでした。学問的ともいえるような緻密で徹底した調査手法でスキャンダルを鋭く暴く独特のスタイルによって、アメリカの報道界に大きな影響を残しました。60年にわたる活動期間を通じて取り上げた問題は、ニューディール政策から、第2次世界大戦、マッカーシズム、冷戦世界大戦、イスラエル=パレスチナ問題、公民権運動、ベトナム戦争と多岐にわたります。 有名な自費出版の個人ジャーナル『週刊I・F・ストーン』を始めることになったきっかけは、マッカーシー時代の言論統制の中で、公的医療保険の導入を阻む医療業界のボスを果敢に批判したためマスコミを追放されたからでした。

「地獄に作られた楽園」カトリーナ被災地で生まれた驚くべき共同体

大規模な自然災害によるパニックの中で、人間社会の掟は崩れ、人は野獣になるのでしょうか?ハリケーン・カトリーナは、ニュー・オーリンズで約1400人の犠牲者を出しました。このうち少なくとも11人のアフリカ系アメリカ人男性は、ハリケーン後に殺害されました。白人地区で、白人自警団に撃たれたのです。地元警察はこの死に関して捜査しませんでしたが、2008年12月に調査報道NPOプロプブリカの記者A.C.トンプソンがネイション誌に発表した記事をきっかけに、FBIが調査を開始しました。被災直後のパニックの中で自警団が過剰な暴力で反応したのです。

ハリケーン被災の病院で起きた患者の集団「安楽死」 

2005年8月ニューオーリンズ市がハリケーン・カトリーナで被災してから4年がたちました。ハリケーン襲来の後には多くの悲劇が起こりましたが、その1つに関する衝撃の詳細が長期にわたる調査によって明らかにされました。ニューオーリンズ・メモリアル医療センター(New Orleans Memorial MedicalCenter)では、ハリケーンによる洪水で電力供給が停止し、その後の数日間で45人の患者が死亡しました。ニューヨーク・タイムズ紙日曜版の別刷り雑誌に掲載された、異例の長文報告「メモリアル病院 死の選択」(The Deadly Choices at Memorial)は、多数の患者が「安楽死」させられた顛末を詳述しています。調査報道NPOプロプブリカ(ProPublica)の記者で、2年半もの歳月をかけて徹底的に事件を調査したシェリ・フィンク医師に聞きます。

NAFTA見直しの公約を反故にするオバマ大統領

8月にメキシコを訪れたオバマ大統領は、メキシコのフェリペ・カルデロン大統領とカナダのスティーブン・ハーパー首相と初の北米自由貿易協定(NAFTA)首脳会談を行ないました。オバマは選挙中にNAFTA見直しを約束していましたが、就任後は世界的経済危機を理由に実行を先送りしています。NAFTAの軍事同盟化をねらうブッシュ時代の構想は首脳会談の表舞台からは消えましたが、メキシコ社会の統制強化と軍事化は進んでいるようです。一握りの企業と政治指導者だけが密室で物事を決める体質は変わらず、労働団体や人権団体から批判が上がっています。

隣の奴隷 現代アメリカの人身売買と奴隷制

現代の奴隷制撲滅運動のリーダーケビン・ベイルズに話を聞きます。ベイルズの推計によれば、現在約2700万人が奴隷的労働に就いています。これは人類史上最多の数字です。ベイルズはまた米国での現代奴隷制の摘発に協力してきました。米国には毎年、1万4000人から1万7500人の人々が人身売買で送り込まれていると彼は見ています。現代の奴隷制の実態に目を向けてみましょう。

天然ガス掘削による地下水の汚染

水圧破砕法あるいは「フラッキング」(フラクチャリング)と呼ばれる石油・天然ガス採掘技術は、油層に高圧の液体を注入して岩石層に割れ目(フラクチャ)を作り、そこに砂などを充填して割れ目がふさがらないようにして、ガスの通り道を作ってやる採掘法です。液体を固める過程でいろいろな化学薬品が使われます。ハリバートン社などの採掘会社は、「フラッキング」によるガス採掘は安全だといいますが、それに反対する人々は、この技法は危険な物質で地下水を汚染すると主張しています。天然ガス採掘と地下水汚染とのつながりを示唆する新たな証拠が出現しました。

全米の水質汚染、NYタイムズが危険度を調査

ニューヨーク・タイムズ紙の大規模な調査により、過去5年間に化学薬品会社が50万件以上の水質汚染防止法違反を行なっていたことが明らかになりました。違反の大半は処罰されておらず、州の規制当局が有効な処置を講じたのは全体の3%にすぎませんでした。米国人の10人に1人は、危険な化学物質を含むか、または連邦政府の基準に達していない飲料水を供給されていると推定されています。調査を行ったニューヨーク・タイムズ紙のチャールズ・デュヒッグ記者に話を聞きました。